English

以前言語について書いています。

私が一番よく受ける質問、相談は英語です。英語できないんですが大丈夫でしょうか?といった内容ですね。

まず、あなたは英語を知っています。大学卒だとして少なくとも8年は英語を学校で学んでいるわけです。知識としては十分だと思います。それに誰もあなたと英語を聞きたいわけじゃない、話したいわけじゃあないのです。

言語はコミュニケーションするための道具の一つですが道具を使って何を話すか、伝えあうかが重要なのです。

だれも”カッコいい”英語(例えば英語を母国語とするような人が聞いてもほれぼれするような発音)を期待してなどおりません。発音の呪縛から離れることです。私は通じなかったらまず自分の話している内容がおかしいのか?次にそれとも相手の理解力、経験が不足しているのか等を考えます。自分の英語力のなさを理由にすることはほとんどありません。

英語はツール。

ツールをどんなに磨いてもそれで何も作れなかったら価値はあまりありません。ツールを磨くより自分を磨くこと。つたない英語でもあなたに価値があれば皆集まってくるし、皆一生懸命理解しようとします。相手が努力します。相手に努力させるのです。その方が効率も良いですよ。

素晴らしい発音でも全然実のない雑談ができる程度だったら20分もすれば飽きてしまいます。”英語上手ね、どこで習ったの?”程度な会話にしかならないわけです。はっきり言って私なら10分で十分。失礼にならないように退散します。

フランス人、ドイツ人、中国人、など母国語の発音がとても強い人は沢山います。以前も取り上げましたがアーノルドシュワルツェネッガーさん、素晴らしい発音でしょうか?癖ありますね。でも、彼の話はとても面白くしかも経験からくる話、お持ちになっているビジョンはぜひとも聞きたい、会って話がしたいと思います。仮に彼のすぐよこに素晴らしい発音のオーストリア人がいてもその人と話をしたいと思うでしょうか?

従ってまずつけるべきは教養と経験です。それと私がエンジニアだからエンジニアの観点で言うなら数学力。数学はプログラミング言語よりはるかに価値があります。これは以前にもたびたび書きました。教養はBLOGを読んだりFacebook,Youbuteなどではなくぜひとも良書を沢山読み、実際の経験を通して自分で考えることで身に就くと思います。

特にエンジニアであれば入門書だけで勉強を終わらぬようにしたい。以前のBLOGで書きましたが日本は入門書が溢れています。どれも似たような内容です。しかし入門書はあくまでも入門。そこで止まらずいわゆる専門書を読破(勉強)することは必要だと思います。入門レベルにはあまり価値はありません。価値があることを勉強するための準備ができた程度です。

コンピュータサイエンスなら例えばいわゆる日本ではヘネパタ、パタヘネともよばれるこの2冊など。合わせて2000ページにもなるくらいな分量で大学の講義で全部カバーすることは不可能に近いですね。

とはいっても英語 仕事なら、

ー読解力と早く読むちから。論文一つに2,3日もかかっていては仕事になりません。早く読むには日本語訳してそれから理解するのでなく読んだままで内容を理解、解析、楽しむように癖をつけることだと思います。

ー書く力。書くのが一番難しいのです。大学卒の英語を書けますか? 資金に余裕があれば一度ハーバード大学の夏の講習で開催されるエッセイのコースを取ってみると良いです。とても難しくついていくのがやっとかもしれませんがやり抜けばかなり自信ができます。夏のハーバードはとても楽しいです。あの界隈はMIT,BU,BCと大学だらけなので楽しいですよ。私はかつて住んでいたので様子はわかります。

仕事で”会話”をすることはもちろんあります。私のようにマーケティング部門で働いたことがあれば顧客を回りますからより話す機会があります。でも先ほども書きましたが人が聞きたい、知りたいのは価値ある話、情報です。きれいな英語でなくともあなたのもってくる話し、情報に価値があれば、面白そうなら相手が一生懸命努力してあなたを聞いてくれるのです。

仕事なら、運が良いことに専門分野が同じだと会話もその範囲が中心になるので話しやすい。実際の場に当たればわかります。私の経験はこちら

ならば留学は有利なのか。その後の人生に海外で過ごしたことはきっと役立つとは思いますが仕事、学業であればやはり教養、数学力などの方が重要だと思います。私がエンジニアなので数学と書いてますが別な専門分野であれば例えば法律(国際法、特許法など)などの専門的知識と経験ですね。

博士課程に在籍しているなら海外の関係する研究室、研究所などで数か月過ごすのは良い経験になります。調べると色々と募集が出ています。人気ある研究室、研究所、会社はそれなりの面接やコネクションも必要ですね。面接などでお手伝いはしますよ。学会などに出たら気になった発表者にはその場、後日でも連絡を取ってみると意外と受け入れてくれたりするようです。

ところでこれからの世の中、英語にとどまらず中国語も勉強すると良いですよ。私はマーケティングに属していたころは年3,4回行っていたので”中国語会話”は勉強しました。ミーティングなどはすべて英語でできますが安ホテルに宿泊したので中国語は必須だったのです。お陰でずいぶんと話すことができます。アメリカにいるならそれに加えスペイン語も。私は片言なら話せます。庭を掃除してくれる人がホンジュラス出身で英語がほとんど話せません。時々子供を連れてきますがその子が通訳をしてくれます。とても正直な人なのでもう15年近く庭の手入れをしてもらっていますが彼を通じて少しずつ南米スペイン語(本家とはちょっと違うらしい)を習っています。言語は沢山知っていると役立つのは確かなのです。

これは出張で出かけたチューリッヒで見つけた。スイスのドイツ語圏になります。英語とドイツ語で書いてありますね。スイスはフランス語、イタリア語、ドイツ語、ロマネスク語(?)が公式な言語だったはずですがチューリッピではドイツ語と英語の表示ばかりだったと思います。ドイツ語は大学で少し勉強しましたがほとんど全く覚えていない。

どこの国に行っても現地語と英語で書いてあることが多い。もちろんお店はその時々で一番必要な言語の併記もあります。今は中国語が断然トップ。バブルのころはもちろん日本語でした。

イスラエルに行くと、そんな中国語や日本語よりアジア圏の言語なら韓国語なのです。キリスト教の聖地が多くキリスト教徒が多い韓国からはツアーで多く訪れるんだそうです。もちろんへブル、アラビア、英語の3つの言語はどこに行っても併記されていますよ。