勉強

私の現在の上司は非常な勉強家です。既にPh.D(博士)とMBAを修めていますが常に勉強している。部下にも常に勉強することを説いています。経験では私が圧倒的に長いのですが私の経験談を良く聞かれます。経験を学ぶのだそうです。最近はいずれ(5年もしたら)一緒にベンチャー企業を作るような話を良くします。彼はそれに向けても”勉強”しているのです。私より15歳は若いですがその勉強量には脱帽です。

ここまでいかなくても人生は勉強の連続です。勉強というと学生時代にやっておくものだと思われがちですが人の人生で学生時代は短いのです。大学(学部)を標準としても小学校1年(7歳)から学部卒(22歳)、わずか16年(6+3+3+4)6。人生72歳としても20%程度ですね。幼児期を除いても30%にも満たないわけです。

学校は勉強する癖をつけるためにある、という程度に考えておく方が実は良いのです。しかも学校では人生については学びません。語学、数学、歴史などを学びますが本当に重要なことは実は教室で教わらないのです。

重要なことはというと、私の独断では

などが一番に浮かびます。学校では習わないでしょう? 学校で学んだ学科を修了するだけで社会にでる、つまり実際には何も習わないまま社会に放り出されるのです。これら生きていく上で必要となる科目、経験が頼りですか? しかも学生時代、先生、教授から勉強している学科の重要性、価値等を教えてもらいました? ”価値”とはすこし下賤な言い回しですが、もう35年以上も前になりますが大学で線形代数(Liner Algebra。LA) を勉強しました。まあ理解しましたがそれほど勉強したわけでもない。 が、エンジニアリングの仕事に就いて分かったことは線形代数を本当に理解していると仕事はいくらでもあるのです。そうだと知っていたらもっと深く勉強したのに。。。と思いましたよ。社会に出て再び勉強しなおして、今またLAを毎日仕事で接するのでMITのOpen Courceで再びおさらいしています。友人でLAの天才的なエンジニアが居ますが彼はGAFAすべてを渡り歩き今はTeslaで働いています。プログラマですがいわゆるコードを書く人ではない。彼は企業にとって圧倒的な価値を持ったエンジニアなのです。プログラマの平均給与がUS㌦で6万ドルから8万ドルだそうですが彼のクラスになるとその10倍にはなります。金額で価値を測りたくはないですが学問にもどんな知識が価値があるのかというのはやはりあるのでそれを知ることも人生、生きていく上では必要になります。ただし以前にも書きましたがそんな価値は時代とともに推移するし価値がなくなったと思ったようなことが再び脚光を浴びることも常ですから一概に言えないのですがね。 でもLAは過去も、現代も未来もずっと重要であり続けると思いますよ。 私はエンジニアになるんだったらLAはぜひ極めておくと良いと思います。

財産の作り方。投資、運用、その他

ー政治。政治学じゃなく生きていく上で必要となる政治力(交渉力)

セールス

人をみる目 

ー歴史(歴史の教科書ではありません)、政治、経済、軍事などを絡めて。年号などは歴史ではないです。

勉強することを辞めないようにしたい。

昭和世代な私は子供のころ母から常に聞いたのは

”美味しいものが 食べたいかい? 自分でいっぱい稼いでから食べなさい”、”きれいな洋服がほしい? 自分でいっぱい稼いで買いなさい”、 ”いっぱい稼ぎたい? だったら一生懸命勉強しなさい”

日本がまだ貧しい60年、70年代。 そのころのテレビ番組にアップダウンクイズというのがありました。10問正解するとハワイに行けるのです。10問正解者にはJALのスチュワーデス(今はフライトアテンダントと言いますが)の女性が花束と旅行鞄にハワイ行きのチケットを持ってきてくれるのです。ハワイはあこがれの場所だった、そんな時代ですが ”だったら一生懸命勉強しなさい” がそのハワイも可能にするんですね、 母は”ほら、賢い人がクイズ全部解いてハワイに行くよ”と良く私に言っておりました。勉強しなさい、をこうやって教えてくれたりもしました。

勉強をするまず第一歩は読書。インターネットでもYOUTUBEでもなく、古いようですが読書。 かの ビルゲーツ氏は年間50冊は読書するそうです。彼は何でも手に入るほどの資産家ですが彼が欲しいのは本を2倍速く読める能力だと以前何かのインタビューで言っておられました。

日本はまだまだ書店が豊富。私はそれはとても羨ましいのです。

読書の次は誰かのインタビューを良く聞いてそれを十分に理解するのも役立ちます。本で読んだことを確認できる作業にもなります。

そして実践ですね。数学など公式をいくら覚えてもだめで実際に問題を解いてみて初めて理解が深まるように学んだことを実践してみる。投資を勉強したら?今はバーチャルで投資を実践できるようにもなっています。株式投資、シミュレーションで実践することで経験することで理解を深めることもできるのでこれなら高校生でも実践と通じて学ぶこともできる。

写真はチェコのBrno。 以前出張BLOGで触れました。チェコ第2の都市ですが大学町です。日本と異なり一度社会に出てまた学校に戻るのはUSAも含めて普通なこと。Brnoでは博士課程に在籍するエンジニアにも沢山会いました。IBMなどが進出しているのでエンジニアとして働きつつ修士、博士課程にも在籍しているのですね。大学町ならではと思いますが私の居るシリコンバレーにはUniversity Of Californiaのキャンパス(例えばSanta Cruz)などがExtension(夜間の講座)を沢山もっています。オンラインもありますが対面講義も充実している。若いころはずいぶんとExtensionで学びました。仕事が終わってからというのはきついのですが講師には現役のエンジニア(普通Ph.D)も多くコースの合間合間に講師や一緒に勉強している人とも話をして交流の機会も増えます。仕事に直接関係するコースも取りましたが関係しないコースを取ると交流の輪に広がりを持つことにもなりました。

勉強癖と読書癖は癖の中では横綱級だと経験から思います。

面倒くさい?

若い人たち、選挙行ってますか?

投票はしないといけないですよ。そしてよく考えること。誰かに任せてはいけません。特に私らのような年配、老齢な者には。

国や他人を思いやって投票する人は少数です。他人には究極家族も含まれますよ。嘘だと思ったらこんな質問をあなたのご両親にしてごらん。質問とは。

今国家財政は危機的状況、財政改善に今多大な費用がかかる医療費を削減するため老人医療の負担を50%まで引き上げる。そうしないと私たちの世代はもうやっていけない。 若い世代のために賛成してくれる?

ご両親賛成するとおもう? 私はしないと思う。だって自分に直接かかわってくるでしょう。

財政破綻してもその時にはもういないわけだ。つまり関係ないんです。悪い言い方ですがそんなものです。

だから若い世代、自分たちのことは自分たちの世代が政治に出て行かないと変わりはしません。老人は老人世代を応援するさ。そしてそんな政治家は老人世代のために働きます。破綻したって究極自分には痛くもかゆくもないんですよ。

人生は絶対他人に任せてはだめです。自分の人生。選挙も同じ。世代の違い、社会的立場の違い、地域的違い、色々ありますが選挙は自分のために必ず行くんです。そして良く考えて自分のために投票するのです。

投票にもいかない人は自分の人生を他人任せにしている確率が高いように思います。もう一度書きますが人生は決して他人任せにしないこと。

他人任せにしないとは、自分で考えて行動することです。今はソーシャルメディアの時代。インフルエンサーと言う言葉、私が若いころは無かった言葉です。インフルエンサーは彼ら、彼女らのためにあなた方を利用する存在。あなた方のためじゃあないですよ。あなた方は赤の他人なのです。全く関係のない人を助けるためにインフルエンサーになる人は極々少数。だからそんな人たちに影響されないよう自分でしっかり考えるのです。他人任せにしない。

人生他人任せ、会社任せにして上手くいった人はいません。何度か書いていますが会社はオーナーでもない限り基本的にはあなたの人生すべてというわけではありません。あなたと会社の関係は突き詰めれば契約です。契約に従ってあなたの時間と能力を会社が買い、契約に従って対価を支払っている。ドライなようですがあなたの人生を守ります、作りますという契約ではないのです。人生を守ってくれるのは保険会社でしょう。保険金を払いますからね。意識改革と言うわけではありませんが心得ておく必要はあります。他人(会社や突き詰めれば国家も入ります)任せにはしないこと。

そのためには

Choose To Choose

これは以前にも紹介した言葉ですがOprahさんの好きな言葉だそうです。彼女の経歴は

Oprahさんの経歴

つまり自分で選択(決める)ことを選択する、他人任せにしないということですね。

癖をつけると良いです。人間はHabbit (癖)な生き物だそうです。

考えて決める、そんな癖です。何かを聞いても、読んでも、見ても立ち止まって考える。映像や耳はごまかされ安いです。ごまかされないためには読むのが良いのですがWEBサイドの内容はほとんどがまた聞き。書籍も溢れていますがそんな中から本当に価値がある内容を見つけるのはどんどん難しくなっています。しかも今の世の中バーチャルに傾向しており実体験、実経験が不足して来ています。バーチャルというのは誰かの体験、経験。または作り上げられた虚構であることが大半。もちろん人間すべてを体験、経験できるわけではないし諸般の事情で実体験できないといった事情はあります。しかし、自分が直接体験、経験できるならバーチャルではなく’実’を選択する。面倒くさいのですがね。

便利になったようでいわゆる格差が広がっているのはここ、他人任せにしているか、自分で選択しているかにも根差していると思います。もちろんそれだけではないですが。

他人任せにせず、良く考え、経験しつつ勉強すること。

古い考えかもしれませんが私はこれを実践している人が結局成功、幸せになっていくと思います。

人生、テクノロジーがどんなに発達しても変わるのもじゃないです。現にローマ帝国時代に書かれた書物、例えばセネカやマーカスアウレリウスの言葉、今聞いても全然古くない。

セネカの”人生の短さについて”と言う書物、私は大学院生のころ(もう35年以上もまえ)読みました。今も販売されていますよ。 

セネカ 人生の短さ 

マーカスアウレリウス、賢帝だったのですが、次の皇帝選びだけは良くなかった。

ローマ ストア哲学者の言葉

癖と言う点で、常に学び続ける、勉強し続ける 癖 はとても大切です。学校を出てからの勉強、学びの方が実はずっと多いし長いのです。 学校は勉強する、学ぶ習慣をつけるために行っているんだ と言うくらいの気持ちで居たい。7歳から25歳直前まで私は学校に行きましたがたった18年。働いて既に35年。もう倍近くの間ずっと勉強している。勉強の仕方、癖は学生時代に着けておきましたよ。 もし自分は付いていないなと思ったら癖にしましょう。 学び方を学んでこなかったとしたら教わりましょう。残念ながら学校では英語、国語、数学といった教科は教えるのですが学び方、勉強の仕方はあまり教えませんね。学ぶといっても何を学ぶか、それも学校では教科から選択するだけで事前に誰かが、選択できる場合があるにしても、探して決めているのですが、社会に出ると何を学ぶかということから自分で選択(探す)必要があります。面倒くさいなあとなりますが人生は面倒くさいんです。でも、学ぶスキル、勉強するスキルは一生役立ちますから面倒でも早いうちに学ぶと良いです。

選挙に行くのも面倒くさい。 でも行かなくては。面倒を避けない。

人脈?

現在はソーシャルメディアの時代、Facebook(とその関連したプラットフォーム)、LinkedIn、 Line, Wechatなどで”繋がる”ことがプライベート、仕事を通じて重要になってきています。事実以前書きましたが中国に出張すると帰り際に決まってすることは?というとWechatのChat Groupを作ることでした。WechatをUSでは使えなくなって実は中国とビジネスがしたいUSの会社、個人戸惑っているのです。それくらい仕事にも密接に関わってきています

また誰かに会うとその日のうちにLinkedInのInvitationを受け取るようになりました。誰だったかな~とあまり記憶に残っていないようないわゆる一見しただけくらいな人からもInvitationを受けます。私はかなり保守的なのでそのような場合ほとんどそのInvitationを受けないようにしていますが知り合いの中にはLinkedInで5000人以上も繋がっているのもいます。

一昔前ですと名刺が重要でした(本当かな?)名刺はしかしながら古くなる。もっともLinkedInなどもプロファイルを定期的にアップデートしていかないと古くはなるのですがそれでも名刺よりは確度が高い。便利になりました???

人脈を作ることが大切だと人脈づくりに励む人がいます。以前見たテレビの番組(日本の番組)で1000人以上の人脈を誇りその人たちに年賀状だとかを定期的に送付しているといった人を紹介していました。見た後の感想ですが、それってなに?と。

ある資料によると人は100から150人が生活、仕事をする上でかかわる上限だそうです。私も長い人生、1000人、2000人の単位で人と知り合っていますが”会った記憶がある”、”昔一緒に勉強した、働いた経験がある”だけの淡い記憶程度な関係がほとんどです。35年の仕事人生、8社に勤め訪問した顧客数だけでも100社以上それでも今でもかかわる、よく覚えているとなると確かに100から150人程度です。これでも多いほうだと思っています。

そんな中から”人脈”と私が言えそうな人たちは50人もいないように思います。人脈ってなんでしょう?

沢山の人を知っていることか、少ないけれどお互いが時と場合によって助け合える関係をもつネットワークなのか?

ソーシャルネットワークは前者なことが多い。浅い関係が多いですね。

その浅い関係を人脈と言えるのか? 歳を経るごとにより考えるようになりました。

以前書いた仲間と人脈も微妙に違うように思います。仲間というのは、そうですね、何かを達成するために集まった一時的な集まり、例えそれが20年続こうとも、と言えるかもしれません。次の目的地、目標には別な仲間で一緒に行くかもしれない。ちょうど飛行機で行くならパイロットが必要ですが車なら優秀なドライバーですね、一緒に行くのは。地図(GPS)を使いこなせる人はどちらの場合も必要なのでその人はいずれにしても仲間に入ることになる。

でも人脈はそういった人たちではなさそうだ。もちろんその人脈の中から次の仲間も出てくるでしょう。また例えるなら整備された飛行機や車を間違いなく調達するにはそんなことを確実にしてくれる人(サプライヤー)が必要になる。このサプライヤーはどうやら人脈になりそうだ。そんなサプライヤーある程度懇意にしておく必要はありますね。20年も音笹なしで突然難しいことを依頼してもその時の状況(仕事が立て込んでいるだとかなど)次第で中々思い通りに行かないことがあります。でも1000人もの会社、人と懇意にすると言うのは実は物理的に考えてもできないし広い浅い関係は結局は人脈として育ちそうにもない。

しかも人脈は一方通行ではなく双方向だと思います。自分にとって重要での相手にとって重要でなければ一方通行になりかねない。こんな関係を人脈というのだろうか?と思います。

さてそんな人脈、計画的に築きあげてきていますか?無計画というのはいただけない。

ソーシャルメディアが発達していますがソーシャルメディアでそんな人脈が築き上げれるとは経験上あまり考えられません。

何も人脈づくりのためにパーティーなどに積極的に参加しなさいといっているわけではないですよ。私は典型的な内向性な性格で仕事ではどこにでも出かけていき誰とでも会いますが一旦仕事を離れるといわゆる夜の飲み会にも全く参加しなかったいわゆるアンチソーシャル。飲み会でグダグダ愚痴っている暇があれば勉強したい。そんな性格ですが人を選んで計画的に人脈は作ってきています。

仲間づくりと人脈の確保、いずれも仕事での成功は自分ひとりでは限界がありますから意識して築き上げていくことが大事です。

友人は仲間にも人脈にもなりえますが何度も書いているように友人==仲間でないように人脈になりうるわけでもありません。

友達と仕事はわけて考える、友達と自分の将来もわけて考える。割り切って考えろとは言いませんが友人==仲の良い仲間は学生時代までだというのは意識しておくと良いと思います。

人脈づくりのためだとかいった理由で良く食事をする人もいるようですが私自身の経験ではその程度では人脈にはならないように思います。

それより食事は一緒に食べたい人と食べたいものを食べたい。

 

どちらもチェコ料理。ビールは超一流。料理は? あまりスパイスの効いた料理はありません。インド料理の店に入ってもこれがインド料理?と思う程にスパイスが効いていないのです。ビールに合う豚肉料理ばかり食べていました。

私は今ではチェコにも人脈がありますよ。とても優秀なコンパイラエンジニアを数名とチェコ人を雇えるエージェントを一人。東欧諸国はエンジニアが沢山いるのですよ。ポーランド、チェコなどこれからも伸びていくはずです。

人を見る目。。。

セールス以前のBLOGで人生で一番役立つ一芸はセールスだと’書きました が、それよりも重要だと思うのがありました。これを忘れていた。

それは 人を見る目

以前何かの本で読みましたが材木問屋では丸太(まだ切られていない木)をそのまま買うんだそうです。その木(外見ですね)からとてもきれいな木材が取れるかどうかの判断をするそうですが買ってみたら仲が虫食い、もしくは節だらけだと良い材木は取れないですね。がさだろうと思われる木が実はとてもきれいだったりもする。それを見分けることができるかということなのですね。経験が重要だそうですが漫然とした経験ではだめで経験を裏付ける勉強も欠かせないに違いない。何度も失敗すればわかるというものでは決してないそうです。それは単に負けることを沢山経験したに過ぎないわけですからね。負けてもいい、また起き上がればと言いますが、起き上がり方が重要。戦いで起き上がった後同じことをやったらまた倒されるだけです。起き上がる前に次はどうするか、考えますね。

ひとを見極める、ひとを見る目も同じです。

人を信用する,しないもありますが人を見る目とは信用だけではない。嘘をつかない、だまさない、約束を守るというのはどちらかと言うとその人の人格面ですね。人格面を見る目は重要なのは当然のことです。例えばそれがあなたの将来のパートナーと考えているのであればとても大切ですね。しかしながら私がここで取り上げているのは違った角度からの人を見る目です。

人を見る目とはその人と一緒にすれば成功する、幸せになれる、これを測る、見抜くことですね。信用はできるけれどいつまでたってもうだつが上がらない人もいます。セールスで例えるならその人と商談を進めていても全然進展がない。ちょっと約束などで頼りない(すっぽかされたりする)けれど、実は頼りがいがあり商談に進めたとするなら、どちらの人が良いでしょうか?”楽しいから”といつまでも付き合おうとする人もいますよ。結局自分のことだけ考えているのですね。あなた(セールス)としてはもうそろそろ商談に入らないと。。。焦るかもしれないです。そんな時に不用意にそのような人に出ると実はとても邪魔をされることもあります。”良い人”ぽいのでこれは騙される(だまそうとしているわけではないにしても)結果となりますね。

昔読みましたがスポーツの世界、コーチも選手もお互い自分にとって重要な観点からお互いを見ているそうです。

もちろん嘘はつかない、だまさないなどより人格に関した面でも人を見る必要はありますが、人格にばかり焦点を置くと本当にいわゆる”良い人”ばかりを探し出すことになります。 その”良い人”と自分が今”欲している”人は必ずしも同じではないはずです。そんな観点で人を見る目、を持つと必要な仲間、一緒にやっていく仲間が見つかると思います。

特に友人との関係は難しいです。友人と仲間は違うと何度も書いていますが、区別のつかない人が多いと思います。しかも自分は友人と思っていても相手は”知りあい”程度にしか思っていないこともあります。大人の交友関係は複雑で人間社会利害が絡むと突然難しくなります。元同僚と言うだけでは友人ではない。知り合いであることが多いです。

なんだか脅しているようなBLOGになりましたがBLOGのタイトルは私の人生遍歴。長い人生(仕事人としての)、色々あったんだな~と言うことなのです。

人を見る目を私のように老齢になって得るより若いうちに意識して経験することでより人生は充実します。これは確かだと思います。

写真の時計はロンドンで買いました。本物か、どうか、骨董品は品定めが難しいですね。

東京で。 ディスプレイは偽物ですね。でも本物そっくり。

人生の時間 追加

以前のブログで人生の時間は風船の中の空気のようだと書きました。生理的な寿命は人が産まれた時に(遺伝子的に)定まっていると言った記事を読んだことがあると書いた。

今回はそのBLOGのちょっとした追加です。以前のBLOGも見てくださいね

良く言われるように時間の感覚は子供から学生、そし若人、年配、老齢と歳を経るごとに長くなったり、短くなったり感じるようになります。

あれ、もう年末?何も出来なかった。。。と思ったことはありませんか? 5年などすぐ過ぎ去。同じ時間なのですが。苦しい時は長く感じて楽しい時はすぐ終わる。。。と思っていませんか?私の感覚では、同じでした。どちらも同じように時間が過ぎてゆく。 あれっと思っているうちに10年。時間は有るようで少ない。しかも貯金のように後で使えない、ためておいても増えない。風船がしぼまないようにずっと空気を入れ続けたり(新しい空気ですね)もとても難しい。新しい生命を得る(つまり若返る)ことをテーマとした映画も多いですが現実にはかなり無理がある。若返るのではなく体力としての老いにスピードを遅らせるのが精いっぱいですからね。

幸い、頭(頭脳)は他の器官と異なり若いまま居れそうですね。80を過ぎてもとてもシャープな頭脳の方も多いです。脳が使うエネルギー量はとても多いですが脳だけが自分で欲しいエネルギーを調整できるのだから臓器の中では優位な位置にいますね。

さてその人生の時間。有効に使う一つの方法は並列に物事を行う。私の身近な例で言えば出張。海外に出ることが多い人生でいろんなところに行ってます。でもいわゆる休暇で行ったのはイタリア、マレーシア、タイのわずか3か所。あとはすべて出張です。出張だから休暇のようにはいきませんがそれでも色んなところに行っている。USA国内も既に23の州に行ったか、住んだかしている。アメリカ人の平均より圧倒的に多いそうです。出張なのでそこに滞在できるのは良くて二日程度なことが多いですがそれでも色々といけましたよ。何度も行ったような地では毎回違ったところを探索しましたし。

仕事だけでなく勉強でも趣味でも並行して行えたら良いですね。勉強なら留学はその一つですね。今はあまり留学しないと聞いたことがあります。30年も前になりますがBOSTONにいたころ町で多くの日本人(女性)を見かけましたが、なんでもフラワーアレンジメントを習うために留学しているんだとか。友人宅によばれた際に花を持っていこうとして入った花屋さんでのことです。何人もいましたよ、その花屋さんに。私が働いていると言ったら非常におどろかれました(それくらい学校以外では日本人がいなかった)。

歳を取るとどんどん焦ります。あれも、これもまだ出来ていないってね。それこそひとつずつやっていると時間が足りない。だから今は何でも並行してできるように、できるようにと考えています。まだまだ行きたいところもあります。2021年の学会のスケジュールをみて行ってみようと思っていた地での開催ならなんとか理由をこじつけて出てみるかなとか、コンサルタントの仕事もしているので自分が関わりたい(基本的に教育)プロジェクトがないかなと探したり。

一人では全部できないですからアシスタント、いや仲間を見つけたり(新しい仲間)、代替えの方法がないかなと考えたりと色々です。仲間もその時々で変化があります。以前書きましたが仲間==友人ではありません友人の中にはもちろん仲間になる人もいますよ。例えば私が長く働いたベンチャー企業の創業者、3年ほど前に新しい会社を興しましたが以前の会社を一緒に始めたメンバーは一人だけ。あとは皆新しい仲間です。新しいことをするのに適切な、必要なメンバーを揃えたのです。喧嘩別れしたとかではなく、事実前の会社のメンバーで定期的に持っているランチ会には必ず出てきます。必須なメンバーですからね。昨年、私は声がかかりました。そろそろ製品が出る頃で顧客とうまくやっていてる私に一緒にしないかという誘いでした。今働いている会社が既に決まっていたので行きませんでしたが彼はその時々で必要な仲間を集めているんですね。この会社最近大きな会社に買収されました。また数年もしたら新しい会社を創業するでしょう。その時は別なメンバーを仲間にしているかもしれないですよ。私は細々とやってきたサイドビジネスのようなコンサルティング業を手伝ってほしい仲間を見つけたので一緒にやってもらえる環境を作りたいと試行錯誤しています。古くからの友人ではないです。並行して行う、一緒にする、など色々な方法で時間を作る、節約するというのが歳を取るごとに、何しろ生命的な時間がドンドン少なくなっていきますから重要だなと増々実感しますよ。

若いと時間があるように思うのですが、 あっと言う間に年末になっていませんか?

BOSTON良いところなのですよ。今どこでもUSA内で住めるなら、第一はハワイ、第2はたぶんシアトルそして第3位はBOSTON.。 それからシリコンバレー地域と言った順に私はなります。そう、シリコンバレー(今私が居る地域)よりBOSTONを取りますよ。写真、沢山あるのですがデジカメがなかった時代だったので簡単にアップロードできない。こんどアップロードしようと思います。シアトルも好きですがそれだったらカナダのバンクーバーが良いですがUSA内だったらと言う条件なので。 世界のどこが良い?となると私は東京かロンドン。いずれこれら2都市にも住むところを確保したいと思っています。そのつもりで仕事しています。仕事はいつまでも引退する予定はない。人生の時間全部使いきるまでは。もっとも自分の仕事に変わっていくと思います。

この時計は私と同年齢。年齢を感じさせないエレガントさがありますよ。こんな風になれたら良いのですが。。。

学歴

私は日本の大学で修士課程を修了(80年代中旬)。もうかれこれ40年近く前。あの当時博士課程に行く学生は少なかった。私は色々な事情があり最初から博士課程は検討もしていなかったですが同窓(同級生たち)は博士まで行くと職がなくなるからと言ってました。会社が博士を欲していないと信じられていた。

さて今私が働いている部署、私以外で5人いるのですが私を除くとみなPh.D (博士)です。以前いたベンチャー企業も博士率は高くエンジニアだけで考えると20%以上は博士だったでしょう。今数えてみても20人以上すぐ名前が出てきます(エンジニアは100人程度だったかな)。

日本では博士イコール研究者といったように思われがちですが今一緒に働いている同僚、ソフトウエアの開発エンジニアです。確かにある種の数学(線形代数)などに詳しかったりしますがそれを除けば私と同じレベルのエンジニアでやってることは私がハードを担当して彼がソフトの担当をする。なんだ、博士課程まで行ったのに研究をしないでエンジニアをしているのか。。。と思う方もいるかもしれないですね。私も30年ほど前USAに来た当時はそんなことを思ったものです。エンジニアをするんだったらPh.Dにまで進まなくったってできるじゃない?とね。今はそんな考えは全くないですよ。勉強(学業)と仕事は分けて考えるようになったからです。

とはいってもある種の学歴は役立ちます。その双璧がPh.DとMBA。 私の元上司と今の上司はどちらも修了していたりする。二人ともとても頭が切れる。元上司は今大きな会社でSenior VP(会社のトップ5ないに入る)で大きなR&Dグループを抱えています。日本と比較すると世界はもっと学歴社会です。

30代前半、スイスにあるIBMの研究所で働きたい時期がありました。以前書いたのですがスイスに漠然とあこがれていたからですが、ここに入るにはPh.Dは絶対条件。その当時働いていたチームにはBostonにある大学の教授がアドバイザーとして参加していましたが彼にもPh.Dを薦められました。彼の研究室に入っていたら今頃は全然違った人生になっていましたね。

その後、当時のATT ベル研究所で働ける機会を得たことがあります。トランジスタの発明で知られたペンシルバニア、アレンタウンという町にあるのですがとにかく田舎なのです。田舎すぎて。。。といったらニュージャージー、ホルムデールという町にもチームの半分がいるからと見に行きましたが黒い大きなビルでしたがやっぱりすごい田舎。バスと電車でNYCまで出れるよ、と言ってくれましたが働いていた会社がカリフォルニアのオフィスへの転属をオファーしてくれたのでそっちを取ってしまった。ベルに入っていたら今頃はPh.Dでどこかで教鞭をとっていることでしょう。ベル研と言ったら少なくともあの当時は権威がありましたからね。いまもでしょうか?囲碁将棋倶楽部があるからとそこもにも行きました。”将棋を知っているか?”と聞かれ知っていると言ったら将棋をしながら色々とは研究所のことを教えてくれました。のんびりしたことろだった。。。帰り(夕刻)外にでたら、建物そばに池(湖)がありましたが水鳥とカラスが沢山いたのをよく覚えています。正しく研究機関だったのですね。

ビジネスの世界でしたらMBAでしょうけれど、こちらは”どの大学?”というのも重要になるようです。特に今は本当に沢山の聞いたこともないような大学もMBAプログラムを出しています。授業料がとても高いので”利益率”が良いんだろうなと勘繰ったりするのですが、この歳になってもまだ大学からのダイレクトメイルを受け取ることもあります。

ただ、学位は必須じゃないですよ。友人でIntelの Sr. Fellow をしているのは大学院もでていません。私の元上司(既に亡くなった)の学部卒でしたがStandford大学の大学院生(博士課程)を教えていました。 学業と仕事は分けて考えると当たり前ですね。仕事からくる経験、学位にはなりませんが知識、実力はあるわけです。ただ学位と違いわかりにくい。友人のようにIntelの Sr. Fellowにでもなっていれば良く知られた会社の良く知られたタイトルですから良いのですがすごい実力があっても小さな会社でStaff Engineerというタイトルだった場合どれほどなのかすぐにはわからない。そんな時名刺にPh.Dとあると、ああ、学業を修めたのね、とわかりやすい。銀座辺りのクラブでもすぐわかりますよ。名刺に XXXX博士と書いてあったらホステスさん皆さん”賢い人”だと思ってくれますよ。

今学校に戻りたいか? 家人には言っているのですが引退したら大学に戻ってPh.Dを取ると。”好きにして”となるのですが、理由は大学で教えたい。今や教えるには、たとえ講師でも、たとえ40年近い経験があっても学位が先ということなようなのです。それに40年来の思い、IBMのスイスにある研究所にも行ってみたいですから。

昨年Zurichに行った折もその建物外観をみて、ここに来たかったんだと当時を思い出していました。

チューリッヒ (スイス)写真はETH Zurich. 町の中心にある丘にありました。 山の上から撮った写真では右下方向に白い建物が見えますがこれが確かIBMのZurich研究所です。

セールス

以前BLOGでも何度か取り上げている話題です。以前一芸について触れた時私が欲しい、いや一番価値があると思う一芸はセールスだと書きました。エンジニアを長くやっているとセールスなんて簡単なこと、技術、製品が良ければ売れる、売れるのは製品、技術、サービスが良いからだと思いがちになります。

この傾向は特に技術者が創立したスタートアップ企業に多いです。それまでずっと技術を扱ってきた人(たとえそれがエンジニアリングのVPでも)が会社を創立してトップに立ち、その人にそんな考えが強いと実は中々会社うまくいきません。技術が優れているのに成功しない会社も多いでしょう?会社が小さいうちに製品というより技術者を売ってしまうことが目的なこともあります。つまり吸収合併されることが目的。そんな場合でも技術者が先頭に立つと合併時の条件があまり良くなかったりします。

エンジニアとしてセールスに携わることもあるでしょう。同行して顧客ミーティングにも出たりする。それで”お客は製品を気にっている”、あとは簡単だ、自分が全部してやったからセールスは注文の見積もりを送るだけですぐ取れますよ、などと報告したり言ったりするエンジニアも沢山おりました。難しいんですよ、事実は。どこが? 契約締結がです。卑近な例で考えてみましょう

そうだな、テニスクラブに属しているとします。そこに自分が気に入った女性、きれいで気立て良くかつ誰にでも優しい人でお付き合いをしたいとします。グループで行動することもありますが友人として時折は夕食を誘ってもOKしてくれる。なんだか脈がありそうだ。

でも良くわからない。告白する?ダメだったら気まずくなりますね。そのテニスクラブに残れるかな?友人としてだったら夕食ぐらいなら時々行けてその時間が楽しいけど、ダメだったらもう誘えないな~ とか色々考えるでしょう?

沢山のセールスと一緒に仕事をしましたが、もう堪忍してくれと言うくらいズルズルする人ももいます。お客は永遠に商品の評価、会社の評価をしているんです。もうセールス、ここまで来たら”告白”、つまり契約締結に向けて動いてくれ。。。と思う。 そうかと思うと、”ええ、もう?”と言うようなセールスもいます。そうだな、初めての二人きりの夕食でいきなり切り出すような。。。

しかも女性に告白するのと同様に契約締結はセールスが一人になるときなのです。それまでは一緒にミーティングに行くことがあってもあるときそのリクエストがなくなります。セールスの上(上層部)を連れて行くこともありますがそれはもう”決まり”かけた時です。また卑近な例で言えば、結婚を告白し色々とある中で両親にもあってもらうでしょう?それと似ているかな。でもそれまでは一人です。告白するのに誰か一緒に来てもらいますか? あまりないと思いますよ。 よし、今日は告白しようなんて意気込んでOKをもらった夕食、でもだんだんその時が来ると怖くなったりするでしょう?セールスもそれまでの経緯はあり、見積もりなども見せてはいるけど相手の合意を得て締結に結び付けるにはなれないうちは正直怖くなるはずですよ。仲良くしているから大丈夫と思っていても友達は他にもいるはずだし、その友達とも夕食ぐらい一緒にしていると考えるのが普通です。自分会社と競合する会社ともきっと懇意にはしているはずですよ。

ですが人生はセールス。セールスを身に着けるときっとあなたの人生を豊かにします。学歴、資格で自分を防御するよりセールスの経験を積んで経験で自分を豊かにする方が大きくなれるはずです。セールスは外に出て行かなくは身に付きません。なにも物を売れとはそういうことを言っているのではありません。究極のセールスはあなたを売ることなのです。仕事、ビジネス、個人の生活、すべての場面で人は自分を売っているわけです。

みかたを作っておくと良いですよ。みかたはいつも友達とは限りません。”競合”も時としてみかたになります。人生長いとこんな場面にも出会います。例えば競合はまさしく自分たちの製品とガチでぶつかり合う会社。でも顧客には別な考えもあり、例えば自分たちで作らないでどこかからできた製品を買ってくるという案が出てきたとします。そんな案が優勢になればこれまでやってきたことが全部台無しになる。どうします?まずそんな案をつぶさないといけない? 考えなくてはいけないですね。そんな案が顧客社内であることをこそっと教えてくれるみかたと一緒になってそのアイデアをひっくり返してくれるみかたが必要になるかもしれない。

こんなところまでいかなくても人生 セールスだと覚えておくと役立ちますよ。

水を撒く  追加

以前ブログで水を撒くというタイトルで書きました。これはその追加。以前のブログを見てくださいね。

追加は

休ませるときもある

薔薇を例にしますが、私は冬はあまり水をあげません。カリフォルニアの気候をご存じの方は”当たり前じゃないか、冬は雨季だろう?”と思われるかもしれない。確かに雨季ですがここ10年ほどは雨季と言えるほどには雨が降りません。気象条件、変化を感じます。25年も前なら冬はあめがきちっと降り雑草も沢山生えましたがここ数年は特に、冬も本当に一握りの雨です。小さな池、湖がどんどん無くなっています。かたやハリケーンもどんどん強大になっている(日本も台風が毎年勢いを増しているので同じ)。歳をとった私はどうやって次の世代にこの地球を渡していけるのか最近よく考えます。できることはしているつもりですが何かが足りない。めちゃくちゃにされた地球を若い世代に”ほれ、この問題を解決するのは君たちの仕事だ”なんて言いたくない。歳よりの仕事だ。めちゃくちゃにしたわけですから。

さてと水やり。冬は薔薇を詰めてあまり水をあげません。もちろん枯れないように水をあげますが。休ませているのです。木々も休んでいます。桜の木と藤の木もあるのですが枝だけになっていますね。木も休んでいるようです。

つまり、人間休む時も必要。充電期間などとも言います。大学教授は定期的に休む期間を持てる人もいます。サバティカルと言うのですがシリコンバレーの会社にはそんな制度を設けていた会社もあります。少数ですよ。でも皆が皆とらない。理由は? 友人に聞いたら会社はポジションは保証するけどやはり雇用が心配(3か月も6か月も空けているわけですから)。よほどなエンジニアでもなければその間不安もあるでしょう。

サバティカルでなくても休暇を取るのは必要。昨今私も含めシリコンバレーはワーカホリック。休暇を取る人が減っています。会社として負債になるので強制的に会社をSHUTDOWNして従業員に休暇をとらせるところも増えています。これ、みんなが一緒にとるから”安心”なんですって、知り合いが言ってました。それならいっそのこと日本や中国のようにGW, 新年とか国全体が休む時を作ってしまえば良いと日本から来た私は思いますが ”自由”を間違った意味ですが信奉している国民、国が、州が決めたら気に入らないといいそうです。

ただ確かに休む(休まなくてはいけない)時は自分が一番知っているでしょう。

ー今は学ぶとき。転職とか、キャリアを目指すよりじっくり学びに入る

といったように。じっくり学びに入ると言うことは外部からみると休んでいるように見えますが内部では次のステップに向けて活動しているときです。そんな時も必要。休暇を取りましょうと言っているのではなく仕事、勉強にも充電期間を持つことは必要だということです。その一環として休暇ももちろんあるし人、会社によってはサバティカルもある。

ただ、次がないうちに会社を辞めてしまうのはあまり薦めません。社会で生きて行かなくてがならない、そのためには働かなくてはならないという人には。私の友人で中堅クラスの会社CEOを歴任している人がいます。かつて私が合気道をよく稽古していたころ彼の有段者テストをサポートしたことで友人になりました。有段者テスト、USAでは黒帯は一つのステータスでとても大変なのです。毎日その稽古に付き合った(私の方が上位)。お陰で今も懇意にしてくれますが人生ではあちらが圧倒的に経験も経歴も上。彼のお宅で夕食をごちそうになった時、”10年働かなくても大丈夫になったら好きなことをしていい”と言っておりました。つまり会社を辞めるのだったら次が決まらないうちに自分から辞めるには10年分の生活費をもてというアドバイスです。彼は25年大丈夫だと言っておりました。自分の資産をきちっと知っているんですね。私?あの日以来心入れ替えて資産づくりしてますが今はまだ5年程度です。だから次が決まらないうちには会社は変わりません、辞めません。一つの目安かもしれませんがビジネスで成功してきた人のアドバイスですからね。おろそかにはしたくないアドバイスです。

転職を考える時

転職、考えたことがありますか? 今、日本は安定志向、定年まで勤められる会社に人気があると聞きますがあなたが今30歳だとしましょう。あと何年働きますか?35年? 私がUSAにやってきたのは29歳の時ですがその当時Googleも今のほとんど全てのハイテク企業はなかったのです。マイクロソフトがまだWindowsをもたずMS DOSだけを持っていたような時代。SONY,松下、NEC 富士通などが世界を席巻していましたが今やその面影もない。SONY、いまや金融業でしょう。SONYブランドの製品売れてませんよ。私ももうあまりほしいとも思うものがSONYにはありません。30年前には考えられなかったことです。おそらく30年後Facebookは存在していないかもしれない。Googleも。今のFacebook, Googleとしてはですが。SONYにように業態が変化していくと思います。そうでない会社は生き残れないでしょう。Appleはほとんど倒産のところから今のAppleになりましたが私の目には以前とは全然違う会社です。マイクロソフトはうまくOSとOfficeだけの会社から脱皮をしていますね。

業態、業種変われば、必要な従業員も変わるのです。30年間、ずっとその会社で働くのは難しいと思います。

では、自分の持っている技術、経験が価値を無くすのか?それはまた違う話です。その技術を必要とする会社はあります。その経験を必要とする会社もあります。それが自分の今働いている会社ではないかもしれないですが。

また技術も回っているのです。その時ホットな技術、いったん廃れたりしますが不思議とまた盛り返してくる。ですからホットな技術を追いかけるエンジニアもいれば地道にある分野で経験を積み重ねていくエンジニアもいます。’そんなのもう古い’と思っていると”あれあれ”と言う間に表舞台に戻ってくるのを何度もみています。ホットな技術はビジネスを呼ぶので、たとえそれが大学等の教育関連でも、追いかけたくなりますが人によってはそういったことに目もくれないこともあります。半導体の話ではゲルマニウムダイオード、めちゃくちゃに詳しい人はもうほんの一握りでしょう?でもやはり需要はあるんです。

で、転職。USAでは転職を考える動機の一つにキャリア、そして収入があります。転職をすることでキャリアと積んでいく、給与を大幅に上げていく。とても大きな動機です。 私ははるか以前元上司に”お前は日本から来ているから転職をあまり考えないかもしれないがUSAではキャリアを積む、給与を上げるためには転職を避けて通ることはできない”と言っていました。マネージャや上位のエンジニアとして転職していくのです。またエンジニアから別キャリアを目指す場合も転職を通すほうがより一般的です。

退職金がないのが普通です(いわゆるペンションをもつ会社はもう極々少数)。ですから一つの会社に長くいることで得られる”後で入る”収入は期待できない。もっとも社歴が長い人もいて順調に出世するひとももちろんいます。出世する人はそれなりに社内政治等に勝ち残って来たひとですね。上に行けば行くほどやはり競争と政治的駆け引きはあります。もっともポジションが空いたら社内からの昇進というのはあまりないこともあります。マネージャを雇うというのは普通だからです。元上司曰く、100%内部昇進させる唯一の組織は”軍隊”だと言ってました。事実将軍を外部から連れてきたという話は聞いたことがありません。たとえ国防大臣を外部から連れてきても将軍は内部昇進。正しく軍だけですね。

有望な元上司(彼、彼女)がどこに行っても呼ばれる人もいます。”これは”と思える上司がいたらついていくのはところ問わず同じですね。

とくにキャリアを積み始めた最初の10年、3度の転職は普通だと思います。3度転職することで給与を2,3倍にまで増やすことも可能になります。10年同じ会社にいてはほぼ不可能です。その後は少し落ち着いて更なる経験を積んでDirectorやそれ以上を狙う。。。学歴もありますがPh.Dであれば12,3年でDirector以上にまで進む可能性はあります。私はMSどまりですがDirectorにまでは進みました。もっとも今はまた設計エンジニアに戻りましたが。でもこの新しい経験を積んで再びいずれDirectorのポジションを狙うかもしれない。転職を使ってキャリアと収入を上げていく、これを知っておかないとシリコンバレーではあまり成功しないと思います。 そしてそれよりもっと重要なのが人脈でこれはどの国でも一番重要です。

学歴は有効ですが、例えばMBA、比較的若いころなら良いですが50歳も過ぎてMBAのために学業につくのはペイしません。会社が負担するなら良いですが学費は膨大です。若い時でも学費とMBAで得られるであろう将来のペイ(給与等)を能々考えることです。特にエンジニアのままでいるのであればほとんど価値がありません、MBA。 Ph.Dの方が良いです。でもある程度歳をとると学費、しっかり考えないといけないです。その間は機会があっても両立できないからあきらめることにもなりますよ。

会社は自分の行先を作ってくれません。自分で探し、自分で決める。その一つの選択肢に転職がある。転職することで可能性が広がる。この写真は以前のブログでも使いました。スイスのチューリッヒで上った山の上で。この山のふもとには世界的に著名なIBMの研究所があります。若いころはそこで働きたかった。

この図を見ると一目瞭然。長く働いたからと言って給与が上がっていくわけではないのです。エンジニアはというと転職をしながら新しいプロジェクトに関わりつつ実力と実績をつけ同時に収入も上げていくのです。

Credit Score

与信審査。日本でもクレジットカードを作るときや大きなローンを組む時に審査がありますね。

自分の“与信”度ご存じですか? 気にしたことがないですか? クレジットカード申し込んだのに審査に通らなかった。。。といった経験はないですか? 

USA(Canadaも)で暮らすのであればこのCredit Scoreはついて回りますよ。しかも出だしで失敗するとかなり大変ですよ。ちなみに私はその出だしで大失敗をしましたから経験からも言えることです。

私はUSAにやってきた当初、出向扱いだったので給与は日本の銀行口座に入金されていました。USA生活は諸費用は会社持ちで食費などとして2週間に一度小切手(チェック)を受け取りそれを銀行で換金していたのです。そのころは日本で発行したクレジットカードを使っていました。つまりCredit Historyを扱う信用与信サービスの会社に私の履歴はない状態ですね。 ”ない”のは悪い知らせ。。。なのです。

USA本社社員に移籍したときよりUSAで給与をもらうようになり、もちろんそれまでの諸費用も自分持ち。 まず何が必要か? 車です。それまでは会社支給の車に乗っていましたが自分でなんとかしなくてはならない。”購入か”。。最初の車はHONDA シビックのベース。確か11000ドル位でした。日本のクレジットカードは上限があり全部クレジットカードでの支払いはできないしディーラーも全額クレジットカード支払いというのは認めておりませんでした。ディーラーには働いているから簡単に”ローンを組める”というのですね。まあその当時とても良い会社におりましたし。ところが、ローン審査に落ちた。。。 でも既に車には乗っていたのです。審査に通る前から乗れたのはアメリカ的でしょうか? もっともクレジットカードの上限までは既に支払ってありますよ。たまたま、その少し前に会社の計らいで一度日本に帰国することができかなりな金額のドルを生活のためにもってきておりました。そのドルで残高を全部支払いました。しかし 審査に落ちたという記録が、私のまっさらなRecordに残ってしまった。。。 わるい記録だけ残ったのですね。でもこのことに気づかかなかった。。。 それからある程度して、日本で発行のクレジットカードの期限が迫ってきた。更新することができないわけですからアメリカでクレジットカード作らないと。。。 会社に入っている自分も口座をもっている銀行がクレジットカードを発行していたので申し込んだ。銀行に口座がありすでにかなり残高をのこしていたのですが、審査に再び落ちた。なんでかな~と思っていましたがあの当時Credit Scoreというのを良く知っていなかったのです。 なんでだろう~と思うだけで。そうこうしているうちに手持ちのクレジットカードは期限切れ。チェック(個人小切手)を持っているのでそれでほとんどの支払いはできるしキャッシュは下せるし、別に生活に困っていたわけではないのでかなりな期間ほっておきました。仕事が忙しくなったので忘れていたのでしょうね。30年前、今よりはキャッシュもチェックも使っていた時代です。

でもやはりあるときクレジットカードがないと不便なことに気づき、再び申し込んだ。その会社はAMEXです。申し込んで数日後、会社に電話がかかってきた。私に掛かってきた初めての外線電話です。かけてきた相手はAMEXのカスタマーサービス。 ”ああ、本当にXXXで働いているんだね”と言ったのが最初の会話でした。わざわざ直通の電話番号を書いてあったのにオペレータにつないでもらったようでそれで私の身元確認をしたようです。 クレジットスコアがとても悪いけどどうしたでかなと電話で確認してくれたのです。その時初めてそのスコアを知りましたよ。事情を話すと”なるほど”と。給与明細をFAXで送れるかと聞かれたので手元にあったのをすぐさまFAXで送ると折り返し、カードを発行すると言ってきました。

というわけで私のUSA最初のクレジットカードはAMEXなのです。そしてAMEXだけそれ以降一度も解約することなく使っています。VISAなどは持ってますが解約もするし普段はあまり使いもしません。あのときAMEXも単に審査落ちとだけ言ってきたらますますスコアを悪くしたでしょう。親切に色々と教えてくれましたよ。時々クレジットスコアの記録をもらって不審な点がないか確認することは重要だとか、どのようにしてスコアを上げていくかといった内容です。いまではインターネットを通じて情報はいくらでも手に入りますね。

海外出張を沢山するようになりAMEXに薦められたプラチナカード。費用はかかりますが結局その費用は回収できるようになっている。世界中どこでも統一しているのかと思ったら日本だけ特殊で日本ではあまり重宝しない。

さてこのスコア、自身の与信、実生活で何度も出てきます。クレジットカードを作るとき、自動車をローン建てで購入する、リース契約をする、そして住宅ローンを作るときなど。そんなに頻繁ではないように思いますが住宅ローンの借り換えはよくあることだし、昨今車は購入ではなくリース契約することも多くなっています。そんなこんなで2年に一度はクレジットスコアが実生活に関わってきたように思います。また投資、例えば不動産投資をする場合、元金を除くとローンが主な資金源になりますが投資物件ではクレジットスコアはExcellent以上でないと難しいでしょう。

子供にクレジットカードを作ってあげそれで学生時代に子供のクレジット履歴を作ってあげるのだそうです。またはデパートの発行するカードは与信審査がとても簡単だからそこから始める。。。などその後色々と教わりました。いまでは当たり前のような話かもしれないですが出だしで失敗すると記録が中々消えない。

しかもいわゆるIdentity Theftの問題もあります。なりすましですね。被害を受けると修復にとても苦労します。記録を簡単には修正してくれないのです。被害者になった時のための保険やクレジットをモニターするようなサービスを提供する会社もあります。被害を受けた後の困難さを考えるとこういったサービスを購入しておくと良いかもしれません。私は家族皆このサービスに入れています。USA生活のポイントとして、自分のことは自分で守る、があります。USAにやってきてすぐに教えられたのが政府をあてにするな、自分のことは自分で守れ、でした。引退後のこと、医療のことがその大きな要素ですが自分のことは自分で守れ、だからアメリカ人は図々しいんだ、とこちらにいる日本人の中にはそのように結論着ける人もいます。

日本人は図々しさは足りないかもしれないですね。

USS Hornet. 引退した空母。ボーイスカウトのナイトキャンプ。自分のことは自分でまもれ。空母でもネット犯罪は守れない。。。