Brno (Czech)


元上司がちぇこに本社をもつベンチャー企業にExecutive、そしてボードメンバーとして参加した経緯上一年間ほどその会社でアドバイザー兼マーケティングエンジニアとして働いたことがあります。チェコはいわゆる旧ソ連ブロック(東欧)の国の一つです。 ソ連とか言ってももう若い世代には死語になっているかもしれないですね。 関連する言葉として

ーココム

ー冷戦

ーワルシャワ条約機構

なんて言葉がありますが聞いたことがあるでしょうか? 

チェコはヨーロッパの小さな国です。その経緯上いわばずっと占領に近い歴史でした。例えば

ーオーストリア帝国

ードイツ第三帝国

ーソビエト プラハの春って聞いたことがありますかね?

しかしながら王国でもあったわけでプラハにはそれは壮大で美しい王宮が残っています。とても広い。確か記憶が正しければヨーロッパで一番大きな宮殿なはずです。

いわゆるソビエト崩壊に伴いソビエトから独立(別にソ連邦の一部じゃなかったのですが)。当時はチェコスロバキアと言っていましたがチェコとスロバキアに分離しました。

チェコは東欧諸国はエンジニアリング、数学の教育が冷戦時代を通じて盛んだったこともあり実は優秀なエンジニアがたくさんいます。 第2のとしBrnoは大学町です。実際私が手伝った会社もBrno地域にあります。歴史はとても古い街ですが住人の年齢層はとても若い。市街地を歩いても学生が大半です。Brnoにはチェコとスロバキアに分離した歴史的な調印をした建物もありますよ。

優秀なエンジニアを格安に雇えるというわけで今USAの会社がBrno近郊にたくさん進出しています。例えばIBM (Red Hat Linux)など。実は中国の会社もたくさん進出しているんですよ。中国はエンジニアの人件費は高いです。実際日本の倍はします。これはあまり知られていないかもしれませんね。中国は人件費が格安だと信じられているようですがエンジニアに関して言うなら日本のほうが圧倒的に格安ですよ。実際上海、北京で経験豊富なエンジニアを雇うには今では日本円で1000万円ていど必要です。同じポジション東京なら600万円程度です。日本では格安にエンジニアが雇えるんですよ。もっとエンジニアリングの会社が日本に進出してもおかしくないのですが、それでもあまり日本に進出していきません。色々な理由があるのでいずれまとめてみたいと思いますが私などの目から見るともったいないなと思います。

ちなみにチェコなら300万円くらいで雇うことができるんです。だから中国、アメリカの企業が進出しています。もちろんEUメンバーですから他のヨーロッパ諸国の会社も進出していますよ。

エンジニアは優秀で賃金的にも非常に競争力があるのでチェコはこれからも発展していくと思いますが、いかんせん、長い間占領されつつけてきた結果でしょうか、猜疑心がとても強く自国民以外基本的に信用しません。そして自国民の同僚をとにかく守ろうとします、失敗を隠してまで。歴史を知るとそれは理解できることなのですがいざ会社経営、会社関連となるとしばしば問題を起こします。 とにかく何もしゃべりません、最後の最後になるまで。頑張って製品の契約を取り付けたところ実は製品ドキュメントは単に将来のプラン(つまり今はない)だったり。もちろん契約は破棄になるし違約問題にまで発展してしまいます。契約がとれたら作るつもりだったと。。。 

こういった国民性をよく理解しておくことは必要になるとおもいます。 どんなにInternetが発達しても国民性、社会習慣、カルチャー、といった人間生活に深く根差したことは実際に経験するまで肌で理解できるとは思えません。 昔は座学、実学とか言って学校、セミナーで学ぶこととと現場で学ぶことを両立させて経験、知識をつけていったのですがInternet が発達しいわばバーチャルにいろいろとアクセスできますがぜひとも外にでて現場で色々と経験を積んでください。

表題の写真はBrnoの丘から見下ろしたBrnoの町。旧市街を外れるとどこにもあるようなビジネス地域があります。

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冬のBrno
ダウンタウンにあるピルスナーの店。ホテルにもなっていますが私はいわゆる現代風のホテルに宿泊しました。 International Hotelと言いますが目の前には丘があり登っていくと写真のような見晴らしのよい展望できるところも沢山あります。その丘のふもとには冷戦時代を象徴するように原子爆弾にも耐えることができるシェルターもあったそうですが今はパブに変わっていました。チェコ第2の都市ですがプラハと比較すると断然田舎です。