資産づくりは大切だ、投資は大切だと何度も過去に書いています。これだけ何度も書いているのは私は何度も失敗をした、いや無知で居た期間が長すぎたことの反省です。
資産づくり、まず
ー無知はだめ。しっかり資産形成について学ぶこと。以前書籍を紹介しましたが後ほどいくつか再度掲載しておきます。
ー実践をする。この際、人から聞いたことをそのままうのみにしない。人に任せないで自分でも一所懸命考え、調べること。投資はすべて自己責任。損をしてもだれも補填も責任も取ってくれません。
ー時間を有効に使う。資産づくりほど時間を有効に使えることはありません。逆に言うなら早く始めることです。学生のころから始めるのが理想。
ー税金についても良く知ること。働いてまず驚くのが税金です。アルバイトだと基本稼いだものが全部自分の使えるものになりますが実際に働くと一部だけが自分の手元に届きます。日本語で”手取り”と言う部分ですね。税に詳しくなるのも重要なのです。
さて、では私の失敗もしくは無知だった出来事を取り上げていきます。
まずは、いわゆるストックオプション(スタートアップ)、ストックボーナス(入社時や毎年の人事考査の一環として会社がくれる株式アワード)について全く知らなかった。最初に働いた会社には無かったからなのですし、日本ではこの恩恵を受けるのは取締役まで位だった(過去の話ですが)ので広く知られてもいなかった。
90年代初頭Intel社のポジションをオファーされました。勤務地は当初オレゴンと聞いていたのにアリゾナ州チャンドラー市だった。アリゾナか。。。とオファーを取らなかったのですが後年友人と話していてそんな話題になった時彼が私が受けたオファーを“試算”してみると、その時までオファーされたIntelの株を持っていたとするなら東京、ハワイ、カリフォルニアに家を構えてそれでも悠遊自適な生活になるだけの資産となっている。。。あの当時ですからもう15年も前です。
Intelだけでなくその後Qualcommでも同じようなことがありましたがSan Diegoにいくのもなあ~とこれも止めたのですがこちらはQualcommの急成長からしてもっとすごいことになっています、オファーを受けた当時Qualcommはあまり知られた会社ではなかったのです。こちらも同じ友人が試算した結果を聞いたとき正直驚きました。QualcommがStart Upに近いころだったのですからね。
ストックオプションが良く知られるようになるのはいわゆるドットコムバブル(90年代後半から2000年初頭)。私の経験はそれ以前のことで周りでもあまり話題になってはいなかったのですが知っている人は知っていたのですね。
IntelやQualcommのオファーを取らなかったのが失敗ではないのです。無知で居たことが失敗なのです。資産づくりも勉強は大切です。しかも学校では習いませんから自分で勉強するしかないのです。私は学生のころにしっかりと資産形成については学んでおくことは必要だと思っています。
次なる失敗は人任せ。
401K (いわゆる財形貯蓄のようなものと思ってよい)をしていましたが会社を辞めるにあたり401KからIRA(401Kは会社がオファーする。そのまま置いてもいいのですがIRAと言ってリタイアメントアカウントに移すこともあります)、そのIRAに移しました。IRAの方が自由度があると説明を受けたからですが良く調べもしないで移した結果、そのファンドを扱っていたマネージャがドットコムの会社への出資を増やしていたためにドットコムがはじけた時、90%もダウン、これはほとんど全部失うに等しいのです。例えば年率6%で5年ほど増えていたとして複利計算で1.34倍になりますが90%ダウンというのは0.13倍です。元に戻るのに年率6%だと7倍以上になる必要がありますから私が生きている間には不可能。ドットコムがはじけて資産を失った人のほとんどが未だに復帰できていないのはこういったところにあります。
その後沢山本を読み色々と実践をし、年齢とともに安定だが成長率の少ないファンド、成長の見込めるがリスクもあるファンド、不動産、その他リスクを分散するようにしています。
アドバイスは受けますが常に自分で考え検証する癖をつけたのはあの失敗があるお陰ですが若いころに蓄えた資産を一気に失ったのは今でもあるトラウマのようになっています。当時まだ独身で良かったと思います。
次はキャリアとも関わりますが転職の数が、若いころにどちらかと言うと少なかった、というUSA(シリコンバレー)での事情。
以前も書いたのですが
ー昇給、昇格のための転職
ー昇給、昇格のためのキャリア変更
は極当たり前なのです。上司たちにも”お前は一つのところに長くいすぎた”と言われたことが数度あります。会社の昇給はシリコンバレーと言えども年率2~5%。昇進すると良いですが以前にも書きましたがマネージメントを外から連れてくることも多いので長くいれば昇進するというわけでもない。日本を良く知る上司に日本とUSAの違いとしてこの辺り教えてもらいましたが若かったのですね、あまり考えなかった。
もっとも後半戦は年期も入ったので考えましたからDirector(日本で言うところの部長級)のポジションにも就きましたがかつて一緒に仕事をした同僚の多くはシニアバイスプレジデントだ、CEOだと会社を渡り歩きつつキャリアを積んでいます。今の上司も私以外の若い部下にはキャリアなどは自分のこと、できるだけ手助けはするが実行するのは自分次第であると言っております。社内で良いポジションが有ったら、社外に良いポジションが有ったら移っていくのは自分自身の判断だということです。
なおキャリア等は忙しい時こそ考えるのです。なぜか? 忙しい時は得てして景気が良いのです。景気が良い時ほど人材を多く求めます、会社も大きくなるので新しいポジションもできます。景気が悪くなって慌てて勉強しても遅いですから忙しいときこそなのです。
もっとも今はかなり楽しい会社で楽しい仕事(エンジニアリング)に就けてしかも十分満足な収入にもなっているのでこれが最後の会社勤めだと思いますが終わりよければ全てよしとも言えます。
ここまでの話なら聞いたことがあるかもしれないですね。
最後は借金の仕方を知ったのが遅かった。。。
借金?ローン? 私は物を購入するのにローンは組みません。以前日本のお店でぶらぶら見ていると店員が若いお客に私から見てもとても購入できそうにないような嗜好品を”ローンが組めるから”としきりに勧めておりました。嗜好品、自動車などはローンを組んで購入するのは基本良くないです。ローンを組んで休暇に必要な費用を捻出するのも考え物です。
ローンを組んで購入して良いのでは”家”だけだと言います。もっとも自分が住む家以外は投資になるので経験と勉強を十分するまで手を出さないことです。
こんなカッコいいことを言ってますが若いころ、やはり自動車をローンで購入しましたよ。しかもかなり高級車。こんな借金はしないことです。今は、そんな若いころの自動車には乗っていません。ローンを組まずに買えるでも十分満足できる自動車、探せばあるです(もっともそれでも若いころ乗っていた車より良い車になりますよ、収入が増えていますから)。
借金は資産を増やすためだけにする、 とある本で読みました。そして、その”資産”にごまかされないようにしたい。腕時計など高級嗜好品を今盛んに”資産価値”などと書いたり投資としての対象のように書いてありますが”資産価値”というのはほぼ間違いなくセールスのための常套句です。資産とは何なのか、じっくり勉強するべきです。言葉に惑わされないことが重要です。昨今ロレックスの腕時計がとても値上がりしてます(2次市場で)。だから購入すれば上がるのか?店の売値は上がりますが利ザヤを得るには店の買値(下取り価格)は売値以下である必要があります。つまり店はその時の市場価格で買い取ることはないわけです。利ザヤは大きいです。でなければ儲かりません。買取価格保証と書いてある広告も見かけます。細かい事項を見るとそれは”買ったけど、つかっちゃだめよ”ということですね。現金は店側に移るわけでその現金を使って商売を広げていけるわけです。その間、買った当人はそれを使いもせずに金庫に入れて大切にそのお店のために保管してあげているわけです。買取保障価格は買値(程度)ですから店側にすると集めた現金で商売を増やし将来安く仕入れる(売り手から)道筋をつけておくということなのですね。使ってしまったらもう買値は保証されないはずです(下取り鑑定でいくらでもあらを探せますから)。そうでなければ店側は利益がでない。
資産になるようなものは限られるのです。
セールス、私は長く一緒に働いたので色々と経験や教えも受けていますがとにかく何事も
ー良く考える
ー勉強する
ー他人任せにしない。
ー経験も積む
これはなんども書いてますがそれだけ私は一杯失敗を繰り返してきたということです。
しかも同じ失敗を繰り返す。これが一番良くない。これが一番良くない失敗ですね。同じ過ちを繰り返す。
WEBサイトを参照するならくれぐれも書いておられる方の素性を知ってからにすることです。BLOGはほとんどCUT&PASTEで書かれている(ほとんどのBLOGはジャンルを問わず、素人が書いていると私は思っています)。YOUTUBEなども偏った意見が多いですから参考にはするが”検証”を自分で行う癖をつける。 実際エンジニアリングの世界では設計と検証は別々に行います。設計と検証を同じエンジニア、同じ部署で実施するのはエンジニアリングの世界ではあってはならないこと。大学発のベンチャー企業はここで良く失敗するようです。設計者が簡単に動作を確認したら即出荷。出荷先で5分もたたずして不具合発生。。。というのはごく普通です。設計と検証を分ける。しかも今の世の中、複雑な設計の場合検証は設計の3~5倍も労力(時間など)がかかります。同じことが投資などでも言えると経験で分かりました。人の話をそのまま鵜呑みにすると後悔します。
