大学関係者でも、教授職でもないのでこんな大それたことを書いてよいのかと思いましたが、先ごろ還暦(60歳)を迎え、還暦過ぎたらまあ、良いのではないか、と勝手に自己判断をして。
私は大学を明確に3つの段階に分けて考えています。 学部、修士、そして博士課程。
研究 と言うのは 私には博士、そしてそれ以降。 それ以前は? 学科の勉強と社会実践のシミュレーションの場
ととらえています。卒業論文を書くじゃないか?といわれそうですが学部、修士課程、その卒業論文に追われるくらいなら私は、個人的な意見ですが、もっと勉強するほうがよいと思います。アカデミックに将来進んでいくというのであれば別ですが、大半の学生はアカデミック以外の道を歩みますね。
なぜか?
もう企業には”育てる”だけの余裕はない。私は”育てる”企業に最初から関係していないので何とも言えませんが入社させて配属を後で決めてそのあと会社があれこれ育成する、これはもうは日本の企業体力がありません。実践で使える人材を求めている、例え卒業すぐでも。
終身雇用が無くなっていくと増々そのスピードは上がっていくでしょう。
私は日本にある日本の会社はあまり存じませんが、いわゆる新入社員、世界的には即戦力と期待されています。OJTはあるにせよ、入社して半年は教育期間だとか、そんな考えはないわけです。会社に入ってから勉強というのは無いわけです。また、誰かが自分の仕事(配属)を決めるわけでもない。採用は基本的にポジション毎、ですから私は入社とは言わず就社と言っています。入社して、配属される。。。は無い。ましてや80年代、90年代の日本のようにほとんど関係ないの無いようなことを社内教育の一環だということでさせるということも就社の原則ではありえない。
というわけで私は大学も姿を変えていく必要があると思います。教員もいわゆる学校を上がりそのまま研究職に就いたようなスタッフだけで良いのかも考える時だと思います。アカデミックな世界はいわゆる実世界とは異なる。以前読んだBLOGにある著名な大学教授が教え子(女性)に実社会を教えるためとか称して銀座のクラブに同伴させたといったのを見ました。私には完全にずれているとしか見えない。銀座のクラブがその教授には実社会に映ったのか。。。
私は仕事柄(日本以外の)大学とも随分関係を持ってきましたが大学教授たち、とにかく実社会に興味あり、学生を送りたがっている。インターンのみならず、1セメスター程度の研究(共同研究)、研究と言っても大それたことではないですなどなど。インターンに学生を送り込んだらインターン終了後には共同研究の可能性を必ず持ち掛けてきます。これで普通なのですね。アドバイザーと言いますが学生の卒業後の手助けをしているわけですが、こうしたことをきちっとする教授はやはり人気があります。 人気あるところ人材集まる。これは企業だけに限りません。 以前私が働いていた会社でアドバイザーをしていた教授(著名なテキストブックを執筆された有名な方)が教授はマネージャ、良い研究をみつけ、チーム(人材)を集め、そして資金(研究にはお金がかかります)を調達することが大事だ。。。 つまり自分も研究に関わるけれど、チームを作るのが役目、と言っていました。私の居た開発部門にはかれの卒業生も一人エンジニアをしていましたよ。良い学生を企業に紹介するのも大事なことなのです。実際アカデミックに留まらない学生が大半なのですから彼、彼女らの卒業後のことも大事です。はるか昔私が学生だった頃、自分の研究発表のために学生の企業面接を断念させたりと言ったことをした教授(日本)がいましたが私はその研究、どうでもよいような発表だったに違いないと思っています。一人の学生の将来と交換できるとは到底考えられません
翻り学生は学生の間に十分学んでおくことが必要です。親の代だと企業が教育をしてくれたのかもしれませんが今は違う。実社会での経験も必要ですが実社会なら学生の間は特に日本という小さな環境下にとらわれる必要はないはず。日本の常識、どこまで通用するのか?なども体験するのも良い経験となりますね。