私の現在の上司は非常な勉強家です。既にPh.D(博士)とMBAを修めていますが常に勉強している。部下にも常に勉強することを説いています。経験では私が圧倒的に長いのですが私の経験談を良く聞かれます。経験を学ぶのだそうです。最近はいずれ(5年もしたら)一緒にベンチャー企業を作るような話を良くします。彼はそれに向けても”勉強”しているのです。私より15歳は若いですがその勉強量には脱帽です。
ここまでいかなくても人生は勉強の連続です。勉強というと学生時代にやっておくものだと思われがちですが人の人生で学生時代は短いのです。大学(学部)を標準としても小学校1年(7歳)から学部卒(22歳)、わずか16年(6+3+3+4)6。人生72歳としても20%程度ですね。幼児期を除いても30%にも満たないわけです。
学校は勉強する癖をつけるためにある、という程度に考えておく方が実は良いのです。しかも学校では人生については学びません。語学、数学、歴史などを学びますが本当に重要なことは実は教室で教わらないのです。
重要なことはというと、私の独断では
などが一番に浮かびます。学校では習わないでしょう? 学校で学んだ学科を修了するだけで社会にでる、つまり実際には何も習わないまま社会に放り出されるのです。これら生きていく上で必要となる科目、経験が頼りですか? しかも学生時代、先生、教授から勉強している学科の重要性、価値等を教えてもらいました? ”価値”とはすこし下賤な言い回しですが、もう35年以上も前になりますが大学で線形代数(Liner Algebra。LA) を勉強しました。まあ理解しましたがそれほど勉強したわけでもない。 が、エンジニアリングの仕事に就いて分かったことは線形代数を本当に理解していると仕事はいくらでもあるのです。そうだと知っていたらもっと深く勉強したのに。。。と思いましたよ。社会に出て再び勉強しなおして、今またLAを毎日仕事で接するのでMITのOpen Courceで再びおさらいしています。友人でLAの天才的なエンジニアが居ますが彼はGAFAすべてを渡り歩き今はTeslaで働いています。プログラマですがいわゆるコードを書く人ではない。彼は企業にとって圧倒的な価値を持ったエンジニアなのです。プログラマの平均給与がUS㌦で6万ドルから8万ドルだそうですが彼のクラスになるとその10倍にはなります。金額で価値を測りたくはないですが学問にもどんな知識が価値があるのかというのはやはりあるのでそれを知ることも人生、生きていく上では必要になります。ただし以前にも書きましたがそんな価値は時代とともに推移するし価値がなくなったと思ったようなことが再び脚光を浴びることも常ですから一概に言えないのですがね。 でもLAは過去も、現代も未来もずっと重要であり続けると思いますよ。 私はエンジニアになるんだったらLAはぜひ極めておくと良いと思います。
ー政治。政治学じゃなく生きていく上で必要となる政治力(交渉力)
ーセールス
ー歴史(歴史の教科書ではありません)、政治、経済、軍事などを絡めて。年号などは歴史ではないです。
勉強することを辞めないようにしたい。
昭和世代な私は子供のころ母から常に聞いたのは
”美味しいものが 食べたいかい? 自分でいっぱい稼いでから食べなさい”、”きれいな洋服がほしい? 自分でいっぱい稼いで買いなさい”、 ”いっぱい稼ぎたい? だったら一生懸命勉強しなさい”
日本がまだ貧しい60年、70年代。 そのころのテレビ番組にアップダウンクイズというのがありました。10問正解するとハワイに行けるのです。10問正解者にはJALのスチュワーデス(今はフライトアテンダントと言いますが)の女性が花束と旅行鞄にハワイ行きのチケットを持ってきてくれるのです。ハワイはあこがれの場所だった、そんな時代ですが ”だったら一生懸命勉強しなさい” がそのハワイも可能にするんですね、 母は”ほら、賢い人がクイズ全部解いてハワイに行くよ”と良く私に言っておりました。勉強しなさい、をこうやって教えてくれたりもしました。
勉強をするまず第一歩は読書。インターネットでもYOUTUBEでもなく、古いようですが読書。 かの ビルゲーツ氏は年間50冊は読書するそうです。彼は何でも手に入るほどの資産家ですが彼が欲しいのは本を2倍速く読める能力だと以前何かのインタビューで言っておられました。
日本はまだまだ書店が豊富。私はそれはとても羨ましいのです。
読書の次は誰かのインタビューを良く聞いてそれを十分に理解するのも役立ちます。本で読んだことを確認できる作業にもなります。
そして実践ですね。数学など公式をいくら覚えてもだめで実際に問題を解いてみて初めて理解が深まるように学んだことを実践してみる。投資を勉強したら?今はバーチャルで投資を実践できるようにもなっています。株式投資、シミュレーションで実践することで経験することで理解を深めることもできるのでこれなら高校生でも実践と通じて学ぶこともできる。
写真はチェコのBrno。 以前出張BLOGで触れました。チェコ第2の都市ですが大学町です。日本と異なり一度社会に出てまた学校に戻るのはUSAも含めて普通なこと。Brnoでは博士課程に在籍するエンジニアにも沢山会いました。IBMなどが進出しているのでエンジニアとして働きつつ修士、博士課程にも在籍しているのですね。大学町ならではと思いますが私の居るシリコンバレーにはUniversity Of Californiaのキャンパス(例えばSanta Cruz)などがExtension(夜間の講座)を沢山もっています。オンラインもありますが対面講義も充実している。若いころはずいぶんとExtensionで学びました。仕事が終わってからというのはきついのですが講師には現役のエンジニア(普通Ph.D)も多くコースの合間合間に講師や一緒に勉強している人とも話をして交流の機会も増えます。仕事に直接関係するコースも取りましたが関係しないコースを取ると交流の輪に広がりを持つことにもなりました。
勉強癖と読書癖は癖の中では横綱級だと経験から思います。