トロント、オタワ

カナダは良く出かける隣国。カナダ人とアメリカ人が全く別物と言ってよいくらい違う。私にはカナダ人のほうがずっと合っていますがカナダはハイテクの仕事が少なかったこともありUSAで働いているカナダ人も多いです。そんな彼らも友人、元同僚として沢山います。またカナダは移民、しかもどちらかと言うとUSAから見て敵国になるイランなどからの移民も多く私が知るイラン系のエンジニア(友人など)は皆カナダ市民です。元上司など最初はモントリオールでタクシーの運転手をしながら大学に通ったとか。イラン革命のころ出国した友人で話を聞くと彼の友達があるとき何人か居なくなった。。。(連れて行かれたわけですね)、危険を感じてほとんど亡命に近い形でカナダに来た。なんか生々しい話ですが20年以上付き合いがあるベトナム人の元部下はベトナム戦争時捕虜になり脱獄して命がけでUSAに一人で逃げてきたとかで指にそのあとをみることもあり生々しい経験ある同世代が沢山います。わたしなど彼らと比べると生ぬるいですな。

そんなカナダですがこの10年ほどハイテクも急激に伸びています。20年ほど前ラスベガスでカナダ政府がBoothを出して盛んにエンジニアをスカウトしていました。経験ありUSAの永住権があるなら即カナダの永住権を出すとか言っておりました。が、この4年はUSAの大統領があまりにひどいので若者がカナダに逃げる(USAに幻滅)傾向もあり今はこんなことはないはずです。もっとも2020年の選挙結果で変わるでしょうか?

ハイテクを引っ張っているのはバンクーバートロントです。私のカナダ出張はバンクーバー、トロント、オタワ(オタワは頻度少ないですが)の3都市が主。わずかに一度だけモントリオールにも行きましたが明らかにハイテクをリードしているのはトロントとバンクーバーです。

カナダで知られている(いた)有名な会社を上げるとRIM(BlackBerryってご存じですか?)、そしてATI(AMDに買収された)。RIMのBlackberryはIPHONEが出るまで市場を席捲した携帯電話です。映画にもたびたび登場しました。RIMのR&Dは大学町でしられたWaterlooにありますがトロント近郊です。

ATIはゲーマーなら知っていると思いますがnVidiaと争ったグラフィックス関連のチップを製造していました。今も例えばSONYのPS4などでその技術は使われています。ATIもトロント郊外にR&Dがあります。

昨今AIがとくにCNN(Convolutional Neural Network)がハイテク世界を席巻していますがトロントはAIの世界でも世界をリードしています。

実際私が訪れた顧客はAI関連のベンチャー企業ばかりで皆トロントとオタワにR&Dを構えていました。

オタワは首都ですね。BOSTONにいたころオタワ郊外にCANATAという町があるのですがそこに製造工場があった関係で何度か出かけていきました。国会議事堂があり見学をしましたが英語を話す人には英語で、フランス語を話す人にはフランス語で、しかもどちらの言葉で挨拶するか100%確実に区分けしていた案内の女性に驚きました。彼女曰く口元を見ると分かるんだそうです。フランス語を日常話す人と英語を日常話す人の口元が微妙に異なるんだとか。

オタワには運河(人工)がありますが真冬は凍り付きます。凍った運河はアイススケートできるので住人がスケートしている姿も見かけました。冬が長く冬は雪、雪、雪で出張で出かける私にはあまり嬉しくなかったです。

トロントは以前のBLOGでも写真を使いましたが五大湖に面した都市で対岸がUSA。五大湖はUSAがまだ奴隷制度をもった州があった時代逃走した奴隷たちがカナダに逃れるのにもつかわれました。イギリスはずっと以前に奴隷制度を辞めていたのでカナダも既に奴隷制度はなかったのですね。この辺りの事情、日本語訳で’アンクルトムの小屋”として出ているストウ夫人の著を読むと生々しく出てきます。実はとても分量のある著で日本語訳が全部カバーしているか存じませんが読むと当時のことが少しわかります。マサチューセッツ州などに多くいたクエーカーの人たちが命がけで逃亡を手助けしたことも良く描写されています。

そんなトロントですが五大湖の対岸はデトロイトなど自動車産業の地ですからトロント近郊にも大きな自動車産業もあります。またカナダでは製薬業も盛ん。同じ薬がカナダだとずっと安く買えるといいうことで時折問題にもなります(USAの医療が高すぎるだけです)。

カナダの英語はというと発音などはUSAの英語と私の耳には同じに聞こえます。UK、オーストラリアなどは聞けばどの”お国”かわかりますがカナダは私には無理。

ですが表現、単語はUK,USAがミックスしているでしょうか? 例えば

ー Exit: Way Out

ー Elevator:  Lift

ー Bathroom: Washroom

エレベータの階ですがややこしいですね。色んなパターンがありますが

ーGから始まり、G, 2.と続くか、G, 1となるか。

因みにイスラエルに行くと

0が地上階で1が2階。

中国ではー1なんていうのも見かけました。地下一階ですがでは地上一階はというと1だった。つまり0を飛ばしていた。

分かりにくいのでうっかりすると間違えます。イスラエルで慌てていて間違えたボタンをおして(1を押した)出たら2階で慌てて戻ったことも何度かあります。

写真はトロントCIタワーから見下ろしたトロント。巨大な大都会です。

ここはMLB トロントBlue Jaysの本拠地。CIタワーのところに球場があります。大きな駅もありアクセスは便利が良いのです。