以前少しだけ韓国に触れたことがあります。
出張で韓国に行っていた時期がありましたが最近5年はハタと行かなくなりました。もっとも今はマーケティングから開発(R&D)に戻ったので出張は学会や大学の研究室を訪問する以外無くなったので頻度が少なくなっています。2020年はそれに加えCOVID19もあり出張はゼロと最近20年でこれもまた記憶に残る年になりました。韓国に行っていた分を中国に回した、と言うのが実態で、アジアは15年前は日本10、台湾、韓国7、中国5程度だったとするなら3年前には中国10、台湾5、日本3、韓国1といった程度の比率に変わってしまいました。中国の隆盛に伴い日本と韓国が相対的に落ちたのですが台湾はそれでもなんとか持ちこたえた。台湾は中国同様、New Business (小さい会社)がドンドンできる環境がありそういった小さな会社訪問も積極的に行っていたからなのですが韓国と日本はこうした小さな会社がわたしのビジネスに限ると皆無に等しかったのです。
つまり韓国は財閥系企業が圧倒的なため私が訪問する企業はSamsungとLG以外にありませんでした。ここまで財閥系が経済を握っているのは不思議なことなのですが過去なんども政治が介入しているようですがあまり変化はなさそうですね。
わけてもSamsungに良く行っておりましたが非常に高飛車な組織で訪問するたびに”どっと疲れ”がでます。
まず友好的でない、と言うのが率直な感想でベンダーに対して非常に高飛車です。今は立場変わりであちらがベンダーになるのですが過去の経験があるためどうしても私も妥協しない。立場変われば。。。というわけで今度は私が強くなったわけなのです。”できないわけないだろう?”と半ば脅しのようなことを何度も経験してきたのでその経験がどうしても蘇るのです。さんざんやってその挙句ビジネスにならない。。。それでもまた行くわけです、何しろSamsungですから。相手もそれを知っているので高飛車にでる、というわけです。今は立場逆転なのですが。。。
そこで振り返るに、ベンダー、顧客、立場は永遠に固定ではないのです。ある人曰く、永遠に固定なのは親子関係だけだと。。。いや、この関係すら突き詰めれば立場変わりえますね。
上司、部下、 先生、生徒、など人同士の関係はいつでも変わりうる。立場変わればということです。だから偉ぶらない、立場を利用しない、というのは生きていく上で、仕事以外の場でも重要なのです。私の合気道の先生、8段かつ師範で世界中に教え子(弟子)がいます。彼らの中にも道場を開いている方々が沢山いますが先生とにかく腰が低い。初めてお会いしたのはもう25年も前ですが後ほど経歴を知って驚きました(何も調べないで道場に行った)、とにかく高名なのです。が、先生は私に弟子入りしたのではなく”お客さん”だと初めてお会いした時言われました。”道場費”を払ってきてもらっている、自分はそれで生活していると。もちろん通っている側はお客のつもりは全くないのですが先生はそれくらい腰が低い。非常に高名な師範で各国に招待されますがあの腰の低さが尊敬を集めるのだろうと思います。世界中どこに行っても誰かが招待してくれます(したがってホテルに滞在したことは無いそうです)。
高飛車なのはひとつには今でも上下関係がとても厳しいことがあるのでしょうか? ミーティングに出ていても中国人や台湾人と比較すると韓国は上下関係が圧倒的にあるようです。日本もありますよ。2か国に共通しているのかもしれませんが名刺をいただくと地位(タイトル)がとても細かい。日本だと例えば係長と統括係長、似ているようで全然違うらしい。つまり係長にもランクがあるんですね。韓国も似たところがあるようです。
さてそんなソウルですが、出張はなぜかいつも真冬でありました。とても寒くなるんですね、韓国は。真冬にインチョン空港に降り立つ。防寒着を着ているつもりなのですが寒い。サンフランシスコからの便は夜中に着く便が多いのです。冬で夜中、正に凍える寒さなのですが空港からホテルまでもっと凍り付く経験を何度もしています。 Inchonからソウルまで、車の移動は高速道路を多く使います。夜中の便だともうソウルのラッシュアワーを過ぎているので道は空いています。 また真偽は知りませんが未だ休戦中のKorea, 高速道路は戦車が通れる、戦闘機が離着できるように幅広くかつできるだけ直線に作られているとかで、スピードが出しやすい設計なんだそうです。
事実かどうか。。。ですがTaxiはもう時速150キロは出していました。ミニバンのようなTaxi にも乗りましたがそれでもスピードは変わりません。しかもドライバーは皆無言。もう少しゆっくりと言っても、現地の言葉はわからないので英語で言っても無視?
そんなスピードでどんどんレーンを変更して追い抜いていくので生きた気がしません。そんな話題をお客と会食したときにしたら、”私も経験した”と。。。以来、韓国ではバスを使うようになりました。
出張では会社によってはホテルを指定していることがあります。以前働いていたベンチャー企業はセールスVPがCOEXエリア(カジノなどもある大きな地下街を持つ一帯)のインターコンチネンタルホテルを指定していました。寒いソウルを快適に過ごすのは地下街?COEXエリアの地下街は大きいですね。地下鉄も通じていてとても便利で気に入っていました。
その後務めた会社はロッテホテルを指定していたのでロッテ。このホテル確か4階に韓国式サウナ(銭湯のようなもの)があります。宿泊でなく訪れる客(ソウルに住んでいる人)でごった返していた時がありました。GYMもあるのですがここも宿泊でなくとも使えるようでそんな人たちで占拠されておりました。そんなこともありロッテホテルは好きでなかったのですがCOEXにしたいと言ったら契約レートが使えないからだめだという。残念。
寒いソウル、食事はとにかく辛いですね、 日本の感覚で
ーおでん?と思ったら具がどれもすべて辛かった。
というのもあります。
私はもっぱらサムゲダンを食べていました。毎回たべるので現地の友人は”違うのを食べよう”と寿司を食べに行きましたが”つな”ばかりでびっくり。あまり他の魚は食べない?
韓国は2社しかないので一日で仕事は終わるから2泊以上したことがなくそれでも観光地として知られた明洞、江南地区などに足は運んでいます。あの頃は日本人と中国人観光客の比がちょうど入れ替わるような時期だったのでしょうか、日本語と中国語が飛び交っていましたがCOVID19な2020年はあのあたりも閑散としているのでしょうね。
InchonはとにかくDuty Freeが多い空港。私の知る空港では最大級ですがいついっても中国からのBUYERが沢山購入していました。観光ではなく空港で買う、受け取るのですね。韓国の次は中国というのが私の出張ルートになっていたので搭乗ゲートあたりでこんなBUYERを沢山見かけました。Duty Freeも今や中国人BUYERや観光客がいないともたないでしょう。もっともDuty Freeで購入するより実はOnlineのDiscount Siteの方が圧倒的に安く手に入るようにもなっています。そういうこともあるのでしょう、ホテルに大量に荷物が届けられる光景を何度も見ています。2次市場で値下がりしないような商品はDuty Freeで買うことはできないと以前教えてもらいました。以前ですとヨーロッパの空港でDuty Freeを沢山見かけましたが数、品物が明らかに少なくなっているようです。Inchonはあれほどな規模でDuty Freeを持っていますが今後のBusinessは大丈夫かな?と思うこともあります。Duty Freeというと酒類、たばこもありますがたばこは消費が少なくなっている、酒類はことUSAの場合、国内線の便に乗り換える際再度セキュリティークリアランスを通るので持ち込めない(香水類も引っかかることがる)など、液体に対する制限が多くなっているので売り上げが減ってきているはずだと私の同僚が以前言っておりました。確かイスラエル行きの便は搭乗前に再度手荷物を検査して液体は空港内で購入したものでも破棄する必要があったはずです。
そんな韓国ですが本当行かなくなりました。日本、韓国、中国という順序もしくは韓国、中国、日本と言う順序で出張していましたがこの5年は中国だけか、中国をハブに台湾、日本をちょっと寄るというスケジュールになっていました。韓国を最初にする理由は一社くらいなのでスケジュールがとても立てやすかったからです。中国は国内移動も大変です。
出張を通じてもアジアでの勢力の動きを肌で感じることができます。
沢山写真があるんですがどこにセーブしたかわからず、とりあえずこの2枚。ロッテホテル近郊。ロッテパーク?とでもいうのでしょうか。ディズニーランドの小型版? このそばには人口の池もあったはずです。住民の方が散歩をしていました。私も散歩しますがアジアの国ではどこにいってもいったん人込みに紛れ込んだら地元民のようですね。残念ながら韓国語は読めないので何を書いてあるのかは全くわかりませんが色々な書き物も多く見受けます。
とにかく寒い。寒い時だけ行ったからですが底冷えの寒さ。