中国の経済政策の始まりは深圳からだと聞いたことがあります。鄧小平主席の経済政策に選ばれたというそれまで何もなかった田舎。。。 と言って私はそんなころの深圳を知っているわけじゃないです。
深圳にはたった一度だけ行ったことがあるのです。一度だけ???と驚く人もいるかもしれないですね。私自身、なんで一度だけなのだろう?と思うのですが、私が扱う製品は顧客が北京と上海周辺に集まっていたからなだけなのです。同僚の中には中国に行くごとに深圳にまで行っていたものがいます。
深圳には香港経由で入りました。香港でいったん入国しますが、大陸に入る際に再び入国します。その際には、中国にいた会社の同僚が私たちのパスポートをもって建物の中に入っていったのです。その間私と同僚は車(タクシー)の中で待機。こんな入国検査はじめてでした。入国のスタンプを押したパスポートをもって戻ってきましたよ。今でもこんな簡単な入国検査なのだろうか? もちろん既に香港で入国検査はしているのですがね。今ならあり得ないような話かな?
陸路だったので長い橋をわたりました。夜だったので景色はあまりよくないですが”ああ、ここが香港か”と思う間もなく大陸側。
深圳、今では本当に巨大な都市になっており上海と対抗する中国の一大商都ですね。上海がどちらかというとまだ金融関連を強みとするのに対抗し深圳はよりテクノロジーで強みを持ちますが深圳には深圳キャピタルという巨大な投資会社もあります。ここはテクノロジー関連に積極的に投資をしています。今では中国で資金集めをするのであればこの会社を避けて通ることができないとも言われますよ。何人か関わりを持ちましたがそれまで私が主に接してきた中国人とは違う、そうですね、いわゆるステレオタイプな中国人に沢山会いました。XXXXにはIPOだ、本社を深圳に転移して中国でまず上場、とかそんなことばかり聞きました。売り上げもないのにどうするねん?って聞いたら、ファンドの息がかかっている会社に商品を売ればいいと言います。それ、無理やりじゃないの?と思うのですが投資会社が資金を出しているのだから良いのだそうで。。。めちゃくちゃな~と思いました。少額だから何とかなる、って言うのですがこれって法律的に大丈夫なのか?と考えるのは部外者(中国人でない)だけでしょうか?
北京で会った健全なベンチャー企業の経営者とファンドのめちゃくちゃに強気なファンドマネージャ、どちらも中国なのですね。付き合っていくしかないので仲良くお付き合いはしておきました。私は健全で真っ当な北京のベンチャー企業の方がよほど好きですが(彼らはとても真っ当です)。
ファンドの人がホテルを取ってくれておりました。とても良いホテルでした。夕食もついていた。ついていたというのは到着日、フロントで夕食はもう予約が入っていると教えられホテルのレストランで食べたのですがオーダーする必要もなく次から次から料理を運んできました。でも私たちだけでだれも来ない。。。会計も済んでいるとか。。チェックインの時パスポート確認はしたがクレジットカードを提示しなかったのも既に支払い済みだったからですが、こんな接待は長い職歴でも初めてでした。
DJIを含め有望なハイテク企業があつまり中國一のテクノロジーセンター深圳、日本にもこうした都市を作り企業を集めその中で人、もの、金の移動をすればまた再び技術立国として立脚できると思います。わけても人の移動。金はオンラインで一瞬のうちに移動します。物もそう難しくない。人は? 企業がバラバラに立地していると移動は難しいでしょう。在宅勤務が取り上げられていますが在宅勤務でできることなんて実は限られています。いや、Linuxのようなオープンプロジェクトは成功している。。。と反論を受けるかもしれませんが人が集まることで始まるイノベーションもあります。 Linuxなどオープンプロジェクトは限られたものであれが今後の就労スタイルの模範になるとは考えられません。
人の移動を進めるためには”集まる”ことは重要です。日本だとやっぱり東京ですね。東京をテクノロジーセンターにしたいですね。そしたらシリコンバレーを引き上げて東京に戻るのですが。。。 東京は世界一良い都市ですから。
テクノロジーの都市らしく”若い”。朝早く、6時ごろに外をぶらぶらしましたが若者がもう出ていました。あの瞬間、私がきっと一番年配だったでしょう。50代初めだったのですがそんな人影は見かけなかった。。。写真にしておくのでした。朝起きてすぐ窓から外を撮りましたが確か5時台。 まだ人影はあまりなかった。
深圳を観光で見て回りたかった。。。日本の秋葉原のモンスター版があると中国と日本を良く知るアメリカ人の同僚が話していました。”お前ならきっと楽しむ”と以前言っておりました。YOUTUBEなどで様子を見ることはできるのですが実際に接してみるのが私のやり方。体験をすることで理解する。物理学には理論物理と実験物理の手法ありとはるか以前聞いたことがありますが、私はがぜん実験物理ですね、もし物理学を専攻していたなら。
せっかく中国語を勉強しているのだから道を聞く程度の会話を超えてそんな中国版秋葉原で値段交渉とかしてみたい。私はひとたび交渉すると決めたらかなりタフで自分の言い値になるまで粘ります。中国人にだって負けない(かな?)。
仕事で行った中国の都市を上げると、北京、上海、天津、杭州、成都、そして深圳。 やはり上海が一番良いかな、仕事で行くのでしたら。都市として充実するには仕事だけでなく、生活(食事、エンタテイメントなど)も充実している必要がありますからね。そんな目で見ると東京、ロンドン、そしてニューヨークがやはり一つ突き抜けているでしょうが上海はどんどん近づいていますね。