席位置

座席のエチケット、習慣、例えば上座などを書くつもりはありません。私には日本の仕事、催事、祝におけるエチケットを語る資格はないですし、経験もほとんどありません。ですが最近やはり歳を取ったのでしょうね、いわゆる上座を薦められる機会も増えています。いわゆる良い席です。誰と出かけてもこちらが年上になる機会も増え私は上座を進められるようになりました。歳だけは誰でも取ることができますからね。。。

でもここで話題にするのはエチケットではなく仕事に関することです。会議、顧客訪問、コンファレンス等に参加する時に自分がどこに座るか考えていますか?なんとなく座っていたとしたら考えるようにしたほうが良いですよ。私はこれまで凄腕のセールスと一緒に長く仕事をしてきました。またマーケティングやセールスの責任者(副社長クラス)の上司からも色々とセールスやマーケティングについて実践で教わりました。その中には自分の座る位置についての経験も含まれています。すでにいくつかの書籍や誰かの話で聞いていたり実践されているかもしれませんがおさらいのつもりででも読んでください。

ケース1 会社で新製品、新方針の発表の集まり(会議)があった。どこに座りますか? 

 自分がその新製品に深くかかわっている当事者だったら? 新製品について知る立場だったら? そう、立場によって座る位置は変わってきます。当たり前ですがこれまでなんとなく座っていたのでしたら席位置かんがえるのも良いかもしれません。席位置は自分の立場とその集まりでの自分が達成したい目的で決まります。 例えば開発の責任者で出席者がどう思っているかを知りたいとします。この場合どこかいいでしょうか? 自分は責任者だが発表者ではないという想定で考えましょう。この場合、出席している人の顔が見える位置が良いですね、しかも目と目が直接合わないような。。。となると発表者の側だが横にずれたような場所になるでしょうか? 椅子がないかもしれないですね。往々にして椅子はありません。だから私はこんな場合早めに会場に行って椅子を自分が座りたいあたりにそっと置いておくようにしていました。もちろんその椅子を取られないように席に私物を置いてその椅子はもう先着者がいることを知らせておきます。発表内容はもう熟知しているのですから私の興味は出席者です。顔って気持ちがでます。腕も気持ちがでます。目と目が合わないようにしながら見て回すとその製品、方針がどう受け入れられているかよくわかりますよ。

直接担当の部下に発表させるのだが合図を送りたいときもあるでしょう?出席者に知られないように合図を送れるように後ろの方だが自然と目線があうような場所に席を取る場合もありますよ。不自然に目線があうと出席者の中には後ろを振り返る人が必ずでるので良くないです。これなど早めに会議室、会場に行って様子をみるのも重要です。

もちろん席の配置によっては、とくに狭い会議室では制限が出てきますが考え方は同じです。その日の目的、何を結果として得たいのかを事前に自分なりにそしてグループとしてしっかり理解、共有したうえで臨む、そしてそれには自分たちの席位置までしっかりと把握しておく。細かいことですが結果に差が出ると思います。

ケース2 顧客を訪問したとき

立場として自分はマーケティングかエンジニアで一緒に同行しているのはセールスだった場合。つまり商談のための訪問です。この場合そのセールスの実力がものを言います。セールスはその日なにを達成したいのかをはっきりと伝える必要があります。たとえ同席者に上司、社長が居てもです。社長はこの場合セールスに従うべきなのです(商談だから)。上下は社内での序列、顧客を訪問したとき肩書はありますが誰もが直接担当になっているセールスに合わせて行動するべきなのです。社長がその商談に責任をもつわけじゃないでしょう?セールスが責任を持つわけです。ここを理解していない社長を見かけることがありますが”威張るのは社内だけ”、を鉄則としていただきたい。ひとたび社外にでたら特に顧客先では社長はセールスの方針(プラン)に則り話を進めていくことです。できない!という人の下では働かないほうが良いくらいの鉄則だとおもいます。これまで何度もひどい場面に出会っていますが後味は決してよくありません。とくに金銭面等で色々と食い違いがあるような場面で運悪くCEO出席な会議になったような場合に、CEOが何かしゃべってしまうともう取りかえしはつかないのです。幾度かそういったことが続くとそのうちセールスは社長が決して変更できないようなスケジュールの時に重要な顧客ミーティングを予定したりといったたくらみまでするようになりますよ。せっかく自分が作ってきたプランを一変にぶち壊すのですからね、たまったのもじゃないですからね。さて、席ですがセールスの顔がちらりと見れる位置が良い場合が多いです。セールスは色々と合図を送ってきます。 ”そこまで”、 ”もっと”といった合図ですね。”もうそれ以上は言うな”と言ったケースもあるでしょう?なんらかの形で合図を読み取れる位置。場合によっては白板に近いほうが良い、プロジェクタの関係で自分の席が決まることもありますがそんな場合セールスはそれとなく合図を送れる位置に座る。私は最初のころ、しゃべりすぎたりしてミーティングが終わった後でずいぶんと説教されましたがそのうち合図を知るようなりうまく歩調を合わせることができるようになりました。それでも合図を見逃すこともありました。

ケース3 デート

これは色んな本にありますね。食事等ではテーブルをはさんで向かい合わせになるより90度の位置が良いと言います。 この90度の位置はデートだけじゃなく個人的に近づきたいとケースでは最適な位置だそうです。 二人でレストランに行くと2人席(対面)になることが多いですね。もし仮に今、私がデートできるとするなら、事前に調べておいて4人席が多くあるレストランを選ぶようにするでしょう。そして先に相手を座らせて(エチケットですからね)、自分はその人の右手側(可能なら)に座ってしまいます。これくらい歳を取ると図々しくできるのは特権でしょうかね?向かい合っての場合手を伸ばさないと相手に触れることもできないのですね。90度の位置だとなんとなく触れることもできますよ。いやらしい気持ちで言っているのではなくちょっとしたスキンシップも重要で、対面はそれが不可能に近い。。。

こんなケーキを食べながら時間を過ごすと良いですね。

まだまだ色んな場面、状況に遭遇すると思います。たかが席ですが結果に差が出ることがあります。先にも書きましたが実力あるセールスと長年仕事をしてきましたが彼はその日の目的、得たい結果をはっきり伝えてきましたし席位置についても会議室で指示していました。XXXは彼の横に座れとかね。細かいところにまで気を配る。ミーティングの後は必ずそのミーティングのレビューをして色々と教えを受けました。細かいことをおろそかにしない。

またコリンパウエル将軍の言葉になるのですが

If you are going to achieve excellence in big things, you develop the habit in little matters. Excellence is not an exception, it is a prevailing attitude.

大きなことを成し遂げるには細かいことにまで気を配りなさい。と言っているのですね。これはこの本からとりました。 少し難しいですが一度読んでみる価値はあると思います。

日本語訳は残念ながらないです。 
還暦間際にして初めて銀座千疋屋のカフェに行った。残念ながらデートではないです。