西海岸の州は北からワシントン、オレゴン、そしてカリフォルニア。USAは両海岸がどちらかというとリベラル(と言っても大西洋側はニュージャージ州までですが)、そしてその他は保守的というかいわゆるアメリカ。アメリカって日本で思われているほど自由で開かれた国ではないのです。宗教や政治を取り上げてもヨーロッパの方がよほど開かれた国だと言えます。西海岸とNYを除けば交わることがほとんどなく単一国民。
西海岸はそんなUSAから見ると別物に見えたりします。実際別な国なのかもしれない。
そんな別な国の一つ、ワシントン州にあるのがシアトル。シアトルはマリナーズ、いやイチロー選手で日本に良く知られるようになりましたね。
シアトルとその周辺には良く知られた会社が本社機構もしくは大きなオフィスを持っています。日本でも知られたところではAmazon、 Microsoft, Boeing, Starbucks, Costcoがあります。 古くからあるのはBoeingです。今は確か本社機構をChicagoに移転したと思いますが飛行機の組み立て工場などは今もワシントン州に多くあります。以前も触れましたがカリフォルニアにはロッキードがあり西海岸実は航空機、軍事関連の産業もとても強いのです。でも、今の会社となるとやはりAmazon, Microsoft, そしてStarbucksになるのでしょうね。
私が’そんなシアトルに最初にいったのは1992年、もうほとんど30年近く前です。そのころ働いていたBoston近郊にある会社がそのころはまだ小さかったMicrosoftと一緒に仕事をしていたのです。その関係であまり私には関係なかったのですが出張団の一員に加えてもらいシアトルに行きました。Microsoftはシアトル郊外にあるRedmondという町に有るのですがそのころは今のような立派なキャンパスをいくつも擁する大企業ではなかったのです。私が在籍した会社は敷地内にゴルフ場でもあるのではないかと思えるほどに広大なキャンパスを持っていたのでマイクロソフトが小さく見えたのを覚えています。後年マイクロソフトが私の顧客になり年2度Redmondを訪問するようになりましたがそのキャンパスが広大で大学のように広々と作ってあるのを見てはるか以前に働いていたBostonの会社を思い出したことがあります。私はMicrosoftという会社とても好きなのです。良い会社ですよ。皆長く働いているようで私が直接接したエンジニアたちは少なくとも10年は働いているという人が多かった。良いエンジニアがいるとそこの会社がオフィスを開設するのがUSAの常なのですが今RedmondにはFacebookをはじめとして沢山のハイテク企業が大きなオフィスを持っています。同じことがテキサスのAustinでもノースカロライナでも進んでいます。シリコンバレーの進出。またMicrosoftもAmazonもこちらシリコンバレーに巨大なキャンパスを築いています。Microsoftは以前のキャンパスが手狭になり今大きなキャンパスを建設中です。
エンジニアある所にオフィスができる。移民を抑制する様になれば海外での展開もますます多くなると思います。テレワーク、在宅勤務というのがありますがイノベーションは交わることで始まる。2020年の私自身の経験でも在宅勤務ではイノベーションの速度が遅くなったかなという印象があります。人材あるところにオフィスを進出させるのは今後も続くと思います。もっともシリコンバレーGoogle、 Apple, Facebook, NVIDIAを始め今もオフィスは増築中ですよ。
シアトル自然が豊富でとても良い町なのですがEverGreen Stateともいわれるように緑が豊富。でもその代償に曇り、雨の日がとても多いのです。たしか年250日は青空をみないとか・・・ カリフォルニアは年300日程度は青空ですから全く反対ですね。コーヒーのチェーン店、Starbucksに代表されますが、できたのはシアトルにいる知人によるとコーヒーでものまないとやってられないからだとか。実際出張で良く行きましたがあまり青空にはであっておらず雨のなかよくわからないモーテルを探してウロウロしたこともあります。GPSではもう着いたというのですがどうしても見つからない。木がうっそうと生い茂る土地なのでワイパー越しでは見落としていたのです。Microsoftキャンパスに近いところにとても美味しいドーナツ店がありそこで朝コーヒーとドーナツを食べるというのを習慣としていました。Starbucksでも良いのですがこうしたお店を見つけると嬉しかった。
シアトルからカナダ国境までは遠くありません。はるか以前シアトルでレンタカーを借りてバンクーバーまで出かけたことがあります。カナダとUSAの国境は確か世界でも1,2の長い国境ですが世界一平和な国境と言われていたこともあります。あの当時、車で国境を超えるのはとても簡単でした。私は出張の途中だったこともありパスポートを持参していなかったのですが永住権(Green Card)で通してくれました(行も帰りも)。いまでは考えられないような話なのですがこの30年で世界いやUSAの情勢がここまで変わるとは思いもよりませんでした(30年前USAは今より自信があり寛容だった)。いまは国境を車で超えるには2時間程度はかかるそうです。NEXUSカードを持てばそれでも簡単になるのですが国境沿いに住まない限りあまり使えないカードなので持っていません。空港などでもNEXUSカードを持つとあっという間に出入国できるので便利だなとは思います。
いつものように出張の旅で休暇でシアトルに行ったことはなく空いた時間を使っての探索になるのですがシアトルというとSpace Needleが良く知られた建物になります。Seafoodも豊富で特に牡蛎は全米でもよく知られています。新鮮な生カキを食すことができます。日本ではラッコやオルカ(シャチ)でも知られているようですね。実際オルカは多く生息しているそうですが私はまだであったことはありません。ラッコはカリフォルニアにも生息するのですがシアトル近郊の海はその餌となる貝などが豊富だとか。
富士山のように美しい山もあります。何時か登ろうと思いつつずっと果たせていないのですが確か富士山より高い山だと記憶しています。湖も多いです。Redmondで仕事を終えてまだ時間があればBellevueちという湖畔の町に行きましたがここは水上飛行機も発着するきれいな町なのです。湖畔沿いにお店もありそこで早めの夕食をとってから空港に向かうこともありました。Bellevueは高級住宅地で戸建てはとても高いのですがMicrosoftなどで資産をつくったエンジニアたちが多く住んでいると聞いたことがありシリコンバレーと同じようだなと思いました。KirklandにはMother Costcoと呼ばれるCostco発祥の店(第一号店)が今もあるとかないとか聞いたことがあります。CostcoのストアブランドはKirklandと言いますがこれ発祥の町の名を取ったのでしょうね。
空港までの高速道路はいつも混んでいます。モノレールがあるようで確かシアトルダウンタウンにまでつながっていたと思いますがシアトルではなくRedmondに行っていた私は一度も乗ったことがありません。一人で出張するとCar Poolレーン(二人以上の乗車で使える優先レーン)が使えず時間が迫ってくるとイライラとしたものです。公共交通機関はとても非弱なのはほとんどどこに行っても感じることです。車は便利ですが増えすぎた車の問題と環境問題にこれからどう対処していくのか? EV (Tesla)などは環境にたいする一つの提案なのかもしれませんが渋滞問題を解決するわけではない。 UBERが発展していますがある人曰くUBERが広まって交通渋滞がひどくなったとか。これはそれまで家にいた専業主婦や引退した人が小遣い稼ぎなどにUBERのドライバーを始めた結果町により沢山の車が出るようになったからだそうです。本当かどうか確かめてはいないのですが確かに車の数が少し増えたようにも思います。
写真は古いです。1992年頃かな?のシアトル。 今は変わっているはずですよ。もう30年近く前。シアトルに出張した時ですが私は必要外要員だったので1時間ほどで仕事は終わりぶらぶらさせてもらいました。
今の私の上司はシアトルに住んでいます。Redmondにあるオフィスにいるんですよ。何時かあちらのオフィスにも行くことがあると思いますが今は彼が時折やってきます。